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営業部が目指す「チーム経営」とは?(前編)

皆さん、こんにちは。Sansan事業部セールスディベロップメント部の清沢です。

今回は、前後編に分けて、Sansan事業部営業部長の加藤容輔のインタビュー記事を掲載します。

創業期のSansanに17番目の社員として入社し、Sansanの営業部で全てを見てきた加藤に、営業部の軌跡、描く未来を語ってもらいました。

新たな挑戦を求めSansanへ。市場を切り開く面白さ

加藤さんの前職について教えてください。

前職では人材派遣会社に勤めていました。最初は首都圏エリアの営業チームに配属され、製造業系の顧客にスタッフを派遣する営業を担当していました。入社半年後に地方拠点の立ち上げを任され、北海道では5つの拠点を立ち上げて、採用、教育、営業組織の構築まで一貫して経験しました。

順風満帆なキャリアですね! そこから、どうやって創業期のSansanに出会ったのでしょうか。

前職では最年少でエリアマネジャーにもなり、最終的には120名ぐらいのマネジメントを担当しました。社内で評価されていた一方で、社外で優秀なビジネスパーソンと交流する中で、自分が評価されていたのはすごく小さい世界の中で「もっと広い世界で戦いたい」と思うようになりました。
そのような理由から、「優秀な人が立ち上げた会社」「自分が売らなければ会社がつぶれてしまうぐらいの瀬戸際にある環境」に飛び込みたいと思い、Sansanの代表、寺田に会いました。
寺田と話して、当時のプロダクト(法人向けクラウド名刺管理サービス)を見た瞬間に「これまでの世になかった新しい価値を生むもの」と直感的に思いました。当時から「単なる名刺管理ではなく、名刺を資産に変え、働き方を変えていく」というコンセプトは変わっておらず、可能性を本気で感じさせるプロダクトでした。
経営陣の覚悟やプロダクトを見て「本気で世界を変えることを目指しているんだろうな」という強い情熱を感じたんです。最高のプロダクトを武器に、世界を変える挑戦ができるのはここしかないと思い、Sansanに入社することを決めました。

Sansanに入社してからのキャリアについて教えてください。

2008年に営業として入社しました。今でこそSansanには、TVCM、ウェブ広告、セミナーなどを通じて相当な数のリード(見込み顧客)が入ってきていますが、当時はまだ何もない状態でした。
リードはおろか、テレアポをするリストもありません。最初は、そもそも自分が今売っているプロダクトがどんなサービスなのかもよく分かっていませんでした(笑)。そこから死にものぐるいで営業として成果を出し、今は部長として営業部全体の戦略、採用、育成に関わっています。

常に伸び代を見出し、成長を続けてきた営業部の変遷

ゼロから市場を切り開いてきた、市場開拓期

加藤さんが入社された2008年から3年ほどは市場開拓フェーズだったと思います。

創業した2007年から2010年くらいまでは、マーケティングの仕組みもなく、完全に市場開拓期でした。その当時に、Sansanを導入していただいていたのは、Sansanのコンセプトに共感いただいた、スタートアップ、ベンチャーキャピタルの方々。いわゆるアーリーアダプターがユーザーでした。
当時から大切にしていたことは、「売り上げを上げること」ではなく「価値を感じてもらうこと」。Sansanには、顧客の声をすぐ社内にフィードバックする仕組みや「顧客価値が最大化するような提案ができているか?」という問いかけをする文化が根付いています。それは規模が大きくなった今でも変わりません。
なぜなら短期的な利益を求めるのではなく、クラウドサービスはユーザーに使い続けてもらってこそ価値を発揮するからです。

その後、本格的にマーケティングに力を入れ始め、インバウンド型の営業も始まりましたね。

口コミから市場が徐々に広がり、社内でもマーケティング部の体制が整って、インバウンド型のリードが入ってくるようになりました。
TVCMを始めたのもこの時期で、そこからスモールミディアムマーケットを中心に、加速度的にSansanの導入社数が拡大していきました。この時期は、リード獲得から商談、受注までの流れが効率的に行われるようなオペレーションを意識していました。

未開拓の市場を攻めるべく、アカウント営業部を創設

2015年あたりから大手企業の導入が続々と進んだかと思います。どういう経緯があったんでしょうか?

当時、営業部内はスモールミディアムマーケットに最適化された仕組みの中で動いていました。そのため、多数の大手企業でも導入はされていましたが、企業内の一部署だけで導入されているようなケースがほとんどで、「名刺を企業の資産」として活用されている状態ではありませんでした。
そのため、抜本的にオペレーションを変えて、大手企業のお客様に特化した組織を作る必要性を感じていました。個人としても、「未開拓の領域にチャレンジする」ことが自分の強みだと認識していたので、営業部長をいったん退き、大手企業領域を開拓することを専門としたアカウント営業部を自ら立ち上げることを経営陣に提案しました。
結果として、総合商社、メガバンク、大手広告代理店などの全社導入の実績を作ることができ、今では収益の大きな柱になっています。

営業部長を退き、アカウント営業部に所属を移したことは勇気がいる決断ではありませんでしたか。

肩書き、役職はフォーメーションの一つだと捉えているので、特にポジションに対するこだわりはありませんでした。
Sansanの強さは、ミッションドリブンな組織であること。ミッションを達成するために戦略が変われば、組織も自ずと変わるので、自分が出すべきバリュー、組織に求められるバリューも変わります。そこで柔軟に役割、ポジションを変えて最適なフォーメーションにスピーディに変化できるのは、Sansanという組織の強みですし、Sansanらしさだとも思います。

それでは、現在の営業部の戦略を教えてください。

今は組織が大きくなってきたので、チーム制にして、各チームにグループリーダーを配置しています。彼らにマーケットの責任者として権限を移譲し、自走できる組織を目指しています。現在の営業部のテーマは「チーム経営」ですね。

前編では、創業期から現在に続く、営業部の変遷について話を聞きました。後編では、加藤にSansanの営業部が目指す「チーム経営」についての話を聞いていきます。

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text: Sansan事業部セールスディベロップメント部 清沢康平 photo: 山平敦史、安藤早紀