人の力を信じ、
一つひとつ挑戦を積み重ねる
執行役員/人事本部 採用統括部 部長
長 幸次郎/2011年 新卒入社


- インタビュー
- 人の力を信じ、一つひとつ挑戦を積み重ねる
人事本部 採用統括部 部長として、人の力を信じ、仲間を採用・育成するための組織づくりに取り組んできた長幸次郎。10年以上にわたるプロダクトへの向き合いを経て、人事領域での挑戦に踏み出したといいます。人材戦略の面からSansan株式会社を前に進めようと奮闘する長に、その原動力や、人への思いを聞きました。
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後世に軌跡を残すため、一歩ずつ前へ
働くなら、後世に何か軌跡を残したい。社会に残るビジネスやインパクトを生み出したい。そんな思いで就職活動をしていた2011年。「21世紀に通ずる新市場を創出する」という使命を掲げていたSansanと出会いました。市場創造という極めてチャレンジングなテーマに、自分の20代をかけてみたい。求めていたスケール感とSansanの目指す方向が一致して入社しました。
今でこそ人事の仕事をしていますが、それまでは、名刺アプリ「Eight」の立ち上げと拡大、イベントテック領域の新規プロダクト「Seminar One」の立ち上げなど、主には事業サイドに身を置いてきました。最初にターニングポイントになった仕事が、「Eight」立ち上げ時のオペレーション構築です。「Eight」のユーザーはスマートフォンで名刺を撮影するだけで名刺情報がデータ化されて、スマートフォンやPCから名刺情報にアクセスできるのですが、その時Sansan側では、文字認識技術や人の手作業によるデータ化作業を行っています。私が担当したのは、そのデータ化体制の構築でした。サービスのリリース後に届く名刺登録のデータ量を想定しつつ、データ化を担当するオペレーターの方を採用したり、データ入力プロセスを整えたり…という一連の準備を経て「Eight」をリリースしたのですが、想定を上回る量の名刺が流入してきたことが要因で、データ化がスムーズにいかない時期がありました。この状況をどう乗り越えるか。課題を洗い出し、代表の寺田と、Eight事業部長の塩見と毎朝15分ミーティングしながら、一つひとつ解決していく日々。自分にとって大きな気づきだったのは、「寺田さんも塩見さんも、できることを地道に積み重ねている。結局それしかないんだ」ということ。創業メンバーとはいえスーパーマンじゃない。前に進むには、一つひとつの積み重ねこそ大切なのだと分かったことは、自分を成長させてくれるきっかけになりました。
その後、「Eight」ユーザーを増やすためのさまざまな施策や、プロダクトマネジメント体制の整備、エンジニア組織を含めた体制構築など、あらゆる観点でプロダクトの拡大に向き合ってきました。しかし山を登れば登るほど、また新しい課題が見えてくる。「市場を創造した」と言えるようになるには、まだまだやるべきことがある。ある種ポジティブな「満たされなさ」をバネに地道な一歩を重ねる中で、次なる挑戦となったのが人事への異動、採用組織のリニューアルでした。

採用への期待と覚悟
「Eight」や「Seminar One」などの事業推進をする中で、何よりも「人」が大事だと感じていました。プロダクトを作るにしても売るにしても、事業を推進する上でのキーファクターは人なんですよね。私自身、事業成長を目的とした体制構築には数年間じっくりと向き合っていました。今後、Sansan全体で社会に価値を届けていくためには、人事領域にますます注力していく必要がある。事業組織でリードしてきた組織デザインの経験を生かして、自分にも貢献できることがあるのではないか。人事として働いた経験はありませんでしたが、人事戦略を指揮するCHRO(最高人事責任者)の大間に、「こうすれば採用をスケールさせられます」と自分なりの組織ビジョンを提案しながら、採用組織のリニューアルに取り組み始めました。いきなり人事未経験の自分が異動してきて、組織のあり方をガラッと変えようとしたわけですから、ぶつかることも当然ありました。できる限り丁寧に説明し、人事業務への解像度を上げるために現場で手を動かし続ける。そういった時間を過ごしながら、業務分掌の整理から組織変更、新たな採用ブランディングまで、具体的な施策を実行していったのです。2年ほど取り組む中で、組織規模と採用数はこの2年で約2〜3倍程度までスケールしました。
代表の寺田もそうですが、Sansanという会社は新しい仲間を採用することに強い期待を持っています。その一つの表れとして、私が内定者インターンをしていた時のエピソードがあります。インターン生の成果発表会のような場で、私の至らない発表に対して寺田さんが発したのは「あなたのことを、私たちは必死に採用したんだ」という強い言葉。つまり、社員を採用することが経営上の重要な意思決定であり、それだけの期待や覚悟がそこにはある。自分は、そんな思いのもとに採用されている。今でもこの言葉を思い起こすことがありますし、自分を奮い立たせてくれる大切なキーワードになっています。

人を育てることで、未来を作る
プロダクトに向き合ってきた「Eight」時代も、人事に異動してきてからも、立場はいろいろと変わってきましたが入社時の「市場創造」という目標は変わりません。市場そのものを生み出すような新しいプロダクトを作り、それを世の中に浸透させていく。そのためにはプロダクトの力や人の力など、会社としての総合力が必要になってきます。市場創造という大きな目標のためにも、組織体制を整えたり、優れたスキルや意欲を持った人材を採用したりすることが重要なのです。「出会いからイノベーションを生み出す」「ビジネスインフラになる」という大きな志を達成するのも、結局、人です。ミッション・ビジョン実現に向けて、採用という側面からSansan全体に熱量を生み出せたらと考えています。即戦力となるスキルやナレッジをSansanに持ち込んでくれる中途入社メンバーと、Sansanが持続的に成長するための基盤を作る新卒入社メンバー。現状は中途入社メンバーの方が多いのですが、今後は、スキルや人数の面において両者を高いレベルでバランスさせていきたいと思っています。
採用と並んで注力しているのが育成です。例えば新卒のビジネス職向けには、「TOPGUN」と呼んでいる入社時育成プログラムを実施しています。例えばある年では「インボイス管理サービス『Bill One』のマーケット開拓」という事業ミッションを負ってもらいました。Sansanらしい仕事への向き合い方を体得してもらい、企業カルチャーへの理解を深める機会であるとともに、高い成果も求めます。入社当初から成果を求める背景には、成果を追求する過程で思考・行動し、その結果として得られる成功体験や失敗体験を通じてこそ成長する、という考えがあります。また、成果をあげてこそ、自他ともに成長を一番クリアに認識できます。
育成に携わっていてうれしいのは、人の変化を目の当たりにした時です。TOPGUNプログラムでの営業目標達成に苦労していたメンバーが、プログラム終盤になって一気に成績を伸ばしたことがありました。そういう姿を見るとうれしいですし、未来に対する可能性をすごく感じます。

一人ひとりの力を掛け算することで
「世界は変えられる」。スケール感のある言葉ですが、スーパーマン一人で戦うわけではありません。大切なのは、一人ひとりの力を掛け算し、Sansan全体の総合力を発揮することです。仲間とシナジーを生み出しながら何かを成していくことに、ポジティブな感情を抱ける人と働きたいですね。チームで成果を生み出し、その喜びをみんなで分かち合いたいと思っています。チームワークとともに求めたいのは、自分で意思を持って判断できること、成果に向けて地道なアクションを積み重ねていけることです。「風を追いかけるのではなく、風を起こす」という言葉が社内でよく飛び交っていますが、自発的な意思を持って行動し続けられる人がSansanでは活躍しています。
会社のこれから、例えば50年後を想像すると、創業メンバーをはじめ今強いリーダーシップを発揮しているメンバーは世代交代しているはず。50年後、100年後まで見据えて、培ってきたSansanのカルチャーや価値観、プロダクトの考え方を保ちながら、成長を続けるにはどうすべきか。長い時間軸で考えた時、組織や体制といった「人」の盤石さがますます重要になってくると思っています。これから、長期的な育成計画をさらに充実させていきます。入社以降、10年を超えて成果と成長を重ねながら活躍していくために、どんな機会を提供していくべきなのか、今まさに構想中です。新卒入社メンバーからマネジメントや経営に関わる事例も増やしていきたいですし、そういった体制を整えることに、チャレンジの軸足を移しています。
私には時々、振り返るシーンがあります。インターンシップが今日から始まるという日。古いビルの一角にあるオフィスで、当時の上司から「(創業して間もないSansanの)このオフィスを知っていることが、いつかきっと長さんの強みになる」と言われました。その時「ここがスタート地点なんだ」と感じたことをよく覚えています。そこで見た景色は、会社や自分がどのくらい成長したかを振り返るための起点であり、思い返す度に原動力になっている大切な記憶です。
入社から10年以上、一つひとつ挑戦を積み重ねてきましたが、むしろ感じているのは市場を作るということの圧倒的な難しさです。しかしその感覚が、前に進む力になっています。市場を創造し、出会いからイノベーションを生み出すために。ともに、確かな一歩を積み重ねていける人との出会いを、心待ちにしています。

AAchievements
アクションを生み出す原動力と、積み重ねてきた挑戦・成果のサマリーです
原動力
「市場を創造し、後世に軌跡を残したい」
内定者インターンシップ
- 「Sansan」のインサイドセールスに挑戦
[Eight] 立ち上げに向けたオペレーション体制構築
- データ入力システムの企画
- オペレーター採用などの組織づくり
[Eight] プロダクトをスケールさせるための、あらゆる施策に取り組む
- ユーザー層のアクティベーション
- toBサービスの立ち上げ
- マネジメント体制構築
[Seminar One] 新規事業のプロダクト責任者
- イベントテック領域の業務プラットフォーム打ち出し
人事領域への異動
- 採用組織のリニューアル
- 中途採用の拡大
- 新卒採用の拡大
- さらなる挑戦を積み重ね、ミッション・ビジョンの実現へ
一歩を踏み出す人が、
世界を変える人になる