
新しいアイディアとスピードの追求。事業成長を後押しする広報の仕事
コーポレートブランディング室 プロダクト広報グループ
武藤 あり彩
2017年に入社し、CFO(最高財務責任者)としてSansanの上場を支えた橋本宗之。コーポレート本部長も兼任し、海外でのビジネス経験も豊富な橋本が感じる、Sansanのコーポレート部門で働くやりがいとは。今後の注力領域や求める人材などについても聞きました。
CFOが管轄する仕事は、財務経理、IR(Investor Relations:投資家や株主に対する情報提供)、投資・M&A(Mergers and Acquisitions:企業の合併や買収)の3つに大分されます。端的に言えば、会社の財務戦略を立て、各部門を統括していく役割を担っています。
金融業界での経験を踏まえ、自分が最も付加価値を出せる分野にフォーカスすることが私のCFOとしてのスタンスです。海外の証券会社で投資銀行業務に従事し、国内金融機関でプライベート・エクイティ(未公開株式)投資業務に携わるなど、過去に培った自身の経験やスキルの中で、今のSansanに最も大きなインパクトを与えられる業務が、投資・M&Aであると考えています。現在は、投資・M&Aの業務により多くの時間を充てるようにし、出資案件や買収案件を発掘し、実行に向けた準備を行っているところです。
自分の得意領域を生かすだけでなく、「全社視点を持つこと」も重要です。ある物事に対するディスカッションを行う際は、ファイナンス的見地あるいはコーポレート的見地から意見を述べたうえで、全社にとってのメリットを考えて落としどころを探ることを意識しています。
Sansanはこれまで自社の事業成長を優先し、M&Aについては控えめな姿勢を取ってきましたが、今後はM&Aにも力を入れていく方針です。その理由の1つは、自社のステージの変化です。創業から18期目を迎え、事業規模や組織体制などの基盤が整ってきて、より大胆に挑戦できるフェーズになってきました。
もう1つは、市場環境の変化です。さまざまな業界や領域でSaaSサービスが登場し、競争が激しくなる中で、他社グループへの参画を選択する企業も出てきています。その観点では、Sansanが他のSaaS企業をM&Aすることには高い親和性があると考えています。データとテクノロジーを掛け合わせてシナジーが発揮される会社やサービスを主軸に、M&Aを検討しています。
最近はIRのみならず、投資やM&A業務の中で海外への目線が増えてきました。海外投資家との対話とマーケットの視察を兼ねて、北米、欧州、アジアの国々へ、毎月のように出向いています。成長市場をもっと取り込むためにも、グローバルへの意識は不可欠なものと捉えています。
Sansanは国内SaaS業界において強い存在感を放っており、他社様からのリスペクトも感じます。一方でまだまだ伸びしろも大きく、投資家の方々と話していても期待が高まっていることを感じます。もちろん社内から見ても、未来を感じられる会社です。そんな環境でCFOを務めていることには誇らしさや充実感があります。
Sansanの特徴は「濃い」カルチャーがあることです。「Sansanのカタチ」という企業理念を、1500名を超える組織になった今でも深くシェアできている感覚があります。Sansanの人たちは「みんなでこの会社をつくっていくんだ」という熱さを持ち続けている。この濃いカルチャーが成長の原動力になっているという自負がありますし、今後組織がさらに拡大しても、この濃さを保ち続けることは経営として大事にしたいポイントです。
ある時、投資家から「Sansanは売上や利益などの業績以外にも期待させる何かがある」と言われました。私はこれを、会社のカルチャーや熱意などが間接的に伝わったからこそ、かけていただいた言葉だと解釈しています。投資家から数値以外の部分について期待していただけることは、今後の会社の成長に向けても大きなメリットです。
IRやM&Aをはじめとして、CFOは対外的なやり取りが多い役職なので、自分自身がSansanのカルチャーを体現し、会社として目指している世界や数字では測れない価値を外部の方々にきちんと伝えていくことが、非常に重要な役割だと認識しています。簡単なことではありませんが、「Sansanは熱い思いを持った人の集まりだ」「新しいことに果敢に挑戦していく心意気がある」と知っていただけるよう、個人のチャレンジとして取り組んでいきます。
Sansanでは「変化を恐れず、挑戦していく」という価値観を大切にしています。通常、会社が大きくなれば組織の硬直化が進み、固定観念が強くなってしまいますが、Sansanのコーポレート部門は凝り固まることがありません。なぜなら、Sansanでは「Bill One」というインボイス管理サービスや、「Contract One」という法務部門での活用を中心とした契約データベースなど、コーポレート部門をメインユーザーとするプロダクトを提供しており、自分たちが最初のユーザーとして使いながら「どうすればより良く業務を進められるのか?」と考える習慣があるからです。
そのうえでフィードバックがあれば積極的に開発チームに対して声を上げ、プロダクトが成長する過程をともに体感することができる。このような環境に刺激と喜びを感じ、会社に貢献し続けるマインドの人が多いのがSansanのコーポレート部門の特徴です。
事業だけでなく、コーポレート側も、まだまだこれから成長していくフェーズです。「出来上がった」と言える状態ではないので、日々、問題解決をしながらみんなで乗り越えていっています。未成熟な環境に飛び込んで、自分たちの手で会社を作っていきたいと思っている人にとっては非常にいい場所になるのではないでしょうか。そのような環境においては、「前のめりで仕事ができること」は大事なスキルです。モチベーションを自分で高めることができ、意欲にあふれる人と一緒に働きたいですね。
Sansanとの出会いや入社を決めたきっかけ、入社前のキャリアなど、多様なメンバーの声はこちらから読むことができます。