[本リリースは公立はこだて未来大学との共同発表となります]
Sansan株式会社と公立はこだて未来大学(学長:中島秀之)は、このたび名刺画像解析に関する共同研究を開始しました。
クラウド名刺管理サービス『Sansan』と『Eight』を提供するSansanは、文書画像解析技術の専門家である同大学の寺沢憲吾准教授、川嶋稔夫教授のチームとの共同研究を通じ、より効率的な独自の名刺データ化技術開発を推進します。
名刺画像解析に特化した企業と大学の共同研究は世界でも新しい取り組みとなります。
文書画像解析技術とは、紙メディアの文書を電子化して蓄積し、コンピュータ処理によってその内容を理解させ取り扱いやすいデータに変換するものです。これにより文書画像データベースに対してもウェブ検索で一般に用いられているような全文検索が可能になり、近年注目されている統計解析へのデータ活用の可能性も広がります。
この研究は1970年代から始まり、特に欧米では実用に足る精度まで進んでいます。非定型レイアウトの文書や保存状態の悪い文書等は文書画像解析が非常に難しい題材とされていますが、公立はこだて未来大学では寺沢憲吾准教授が2011年に古文書の解読などに役立つ独自の『文字画像検索システム』を開発するなど、世界的にも先進的な取り組みを行っています。
今回の共同研究は、この文書画像解析技術を名刺画像に特化した文字解析に応用する初の試みです。
Sansanはクラウド名刺管理のパイオニアとして2つのサービスを提供しています。”営業を強くする名刺管理”をコンセプトに企業内の名刺情報を共有する『Sansan』は、業界シェアNo.1(※1)の1,500社超で導入されています。また、個人向けソーシャル名刺管理アプリ『Eight』は50万ユーザに利用されています。
これらSansanのサービスの特徴のひとつは、独自に開発した名刺データ化システムと人力オペレーションを組み合わせた正確なデータベースの構築であり、データ化工程の効率化は事業の成長を支えるためにとても重要です。
こうした背景から、Sansanでは2013年4月より文書画像解析のスペシャリストによる専門の研究部門を創設。現在名刺読み取り技術の主流となっているOCR(※2)に加えて、事業のグローバル展開のため言語に依存しない独自の名刺画像解析エンジンを開発しています。今回の共同研究を通じてサービスの顧客価値と競争力を高め、さらなる市場拡大を目指します。
※1:出典「2013タブレット端末の市場動向とビジネス活用事例(2012年12月シード・プランニング調べ)」
※2:OCR(Optical Character Recognition) スキャナなどで入力された画像情報の中から、文字の形状に基づいて文字を識別し、コンピュータ上で扱える文字データへと変換する仕組み。光学文字認識とも呼ばれる。
■研究メンバーのプロフィール
・寺沢憲吾氏
公立はこだて未来大学 システム情報科学部 情報アーキテクチャ学科准教授。1998年東京大学工学部卒、2000年東京大学大学院工学系研究科修士課程修了、 2006年公立はこだて未来大学大学院システム情報科学研究科博士後期課程修了、 博士(システム情報科学)。北海道大学ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー研究員、北海道大学博士研究員、JSTさきがけ研究者を経て2009年に公立はこだて未来大学に助教として着任、2012年より現職。知識マルチメディア基盤技術の研究に従事。
・川嶋稔夫氏
公立はこだて未来大学 システム情報科学部 情報アーキテクチャ学科教授。北海道大学大学院工学研究科修士課程修了。工学博士。2000年4月より現職。専門分野は情報メディア。現在は、(1)ディジタルアーカイブに関する研究、(2)文化的な空間における触発型サービスに関する研究に従事。
■■■参考資料■■■
会社名:Sansan株式会社(Sansan, Inc.)
設立:2007年6月
所在地:〒102-0074 東京都千代田区九段南4-7-15 JPR市ヶ谷ビル6F
事業内容:名刺管理クラウドサービスの企画・開発・販売
・法人向け/営業を強くする名刺管理 Sansan
・個人向け/名刺管理サービス Eight
■公立はこだて未来大学について
名称:公立大学法人公立はこだて未来大学
設立:2000年4月
所在地:〒041-8655 北海道函館市亀田中野町116番地2
【報道関係のお問い合わせ先】
・Sansan株式会社 広報部 担当:磯山
メール:pr@sansan.com TEL:03-6821-0033 FAX:03-3409-3133
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・公立大学法人 公立はこだて未来大学 社会連携センター
メール:col@fun.ac.jp TEL:0138-34-6571(ダイヤルイン)