
グローバルテックカンパニーを目指して、技術の力でSansanをリードする
取締役/執行役員/CIO/CISO/DPO/技術本部 本部長/Eight事業部 事業部長
塩見 賢治
技術本部 コーポレートシステム部のWeb Infrastructureグループに所属し、Webサイト基盤を中心とした社内情報システムの構築・運用に携わる武内孝憲。関西支店で働く彼は、採用活動にも尽力しており、テクノロジーと組織作りの両面からSansanを支えています。新卒入社した会社で16年間働いていた武内が、転職先としてSansanを選んだ理由とは。
前職は、野村総合研究所の子会社であるNRIネットコムに勤めていました。この会社は業務アプリやWebシステムの構築・基盤設計、ネットワーク構築などを行うSIerで、Webアプリケーションエンジニアとして働きました。
最初はプログラマーとしてキャリアをスタートし、数年がたつと設計や要件定義にも携わるようになりました。そしてテックリードを経験し、キャリア後半にはプロジェクトマネジャーを担って数チームを管理していました。
経験したプロジェクトはいくつもありますが、印象深いものを挙げると2012年に大手通信キャリア用のiPhone販売予約サイトを構築したことです。難易度が高く、エンジニアとして大きく成長できたプロジェクトでした。今もそうですが、当時のiPhoneの人気はすさまじく、予約開始から30分間で10万件入る注文に対応できるシステムを構築する必要がありました。
当時はまだAWSなどのクラウドサービスが一般的ではない時代だったので、インフラの構築も自分たちで行いました。「どのように負荷試験を実施するか」「パフォーマンスを向上させるため、どのようなアーキテクチャにするか」など、システムの性能や可用性を強く意識するようになったのは、このプロジェクトの影響が大きかったです。
また、このプロジェクトでは私のミスにより障害を起こしてしまいました。尊敬していた先輩が私の代わりにクライアントに謝罪する姿を目の当たりにして、自分の仕事がどれだけ重要なものであるかを痛感しました。
もともと関西出身で、前職時代はずっと東京で働いていましたが、家庭の事情で2021年に関西に戻って家を建てました。38歳くらいでしたね。その後、2年ほど前職に勤めた頃に「40歳のタイミングで転職しようかな」と思うようになりました。
前職で長く働き続けられたのは、「担当するプロジェクトが変わると、扱うシステムもクライアントもガラッと変わるから」というのが大きかったです。同じ会社に居続けても、転職したのと同じくらいの変化が起きるので、楽しくやりがいがありました。ですが、前職で最後に所属していた部署では「今後数年にわたって自分が何を担当するか」という見通しがつく状態だったため、徐々に仕事に飽きていたのかもしれません。
それに加えて、自分のスキルが他の環境でどれくらい通用するか試したかったですし、当時好きだったPodcastの言葉に背中を押してもらったことも大きいです。このPodcastはfukabori.fmというチャンネルで、そのvol.17で及川卓也さんが「いつでも辞められる、けれど辞めない社員がいる会社は強い。あなたは会社を辞めるくらいの気持ちで、やれることを本当に全部やっていますか?」という旨のことを語られていました。心にグサっときましたね。ちょうど大型のプロジェクトが終了して仕事が落ち着いたことが同時期に重なったこともあり、転職という選択肢を具体的に考えるようになりました。
職務経歴書を転職サービスにアップロードした後、さまざまな会社からスカウトを受けてカジュアル面談をしました。私は人と話すのが好きなタイプなので、積極的にいろんな企業とカジュアル面談をしていたのですが、そんななかで出会ったのが、Sansanの技術本部 コーポレートシステム部の部長である三浦俊介さんでした。
他のどんな会社のカジュアル面談よりも、三浦さんの面談は群を抜いて面白かった。彼の話に感化されて「絶対にSansanに行こう」と決心したくらいです。三浦さんはコミュニケーションスキルが抜群に高くて、相手に合わせて会話をチューニングする力がすごいんですよね。
営業DXサービス「Sansan」はもちろん当時から知っており、前職の営業部門でも利用されていました。そんな有名なサービスの裏側を支える仕事は、面白そうだと思いました。自分が前職で培ったスキルを発揮できたら、どんな社内情報システムを実現できるだろうとワクワクしましたね。それに、関西を拠点にしながらも定期的に東京出張の機会があるのも魅力的でした。
私はかつて、企業の情報システム部の仕事というのは「外部のSaaSを導入して、その運用を回していくのがメイン。基本的には業務内容が固定化されている」という印象を持っていました。しかしSansanのコーポレートシステム部は違っていて、利用できるSaaSはもちろん使いますが、良いものがなければ自分たちで作ります。私もいま、業務改善のための社内向けアプリを開発しているところです。
会社としてのミッション、ビジョン、バリューズの他に、コーポレートシステム部が独自で定めているミッション、ビジョン、バリューズがあるのですが、その中に「良いものは活用し、無いものは作る」というものがあります。これがまさに、私たちのスタンスを表していると思います。
また、ミッションとして「EX(Employee Experience)をシンプルにする」を掲げており、これは「全社員がより多くの時間を有意義に使えるような、優れた従業員体験・業務体験を提供すること」を意味します。まさに、この理念に私も共感していますし、こうした考えに惹かれてコーポレートシステム部に入ってくる人もいます。
前職ではWebアプリ開発やインフラ構築などを幅広く担っていたため、そのスキルをコーポレートシステム部の中で活かせています。例えば、前職でWebサイト構築を行う際には、SEOを意識しなければならないケースもありました。その経験を活かして、社内の特定の部署がWebサイトを作って私たちがレビューを行う際には、技術的な面だけではなくSEO的な観点からも指摘をし、改善に結びつけられています。
前職では経験できておらず、Sansanで新しく携わるようになった業務としては採用活動が挙げられます。コーポレートシステム部としてやるべきこと、やりたいことは山ほどあるのですが、まだまだ人が足りません。いろいろな施策を推進するためにも「いかにして良い人を採り、良い組織を作るか」を考えるようになり、採用に携わり始めました。
Sansanに転職が決まったくらいのタイミングで、プロ野球の野村克也監督の自伝を読みました。野村さんが東京ヤクルトスワローズの監督に就任したとき、まず意識したのが「後継者を作ること」だったそうです。その思いのもと、野村さんは古田敦也さんを育てました。私も「自分がいなくなってもチームが回るようにするために、採用活動を通じて良い人を採り、育てなければ」という思いがあります。
今後は、関西支店を100人規模の組織にして、プレゼンスを高めていきたいです。関西支店を大きくすることは、技術本部やSansan全体を強化するうえでも意義があります。
会社や組織を成長させるには、優秀であり自律的・能動的に動ける人材の採用が重要です。そして、世の中には「今は関東で働いているが、ゆくゆくは関西に戻りたい」「プライベートの事情で、関西で生活することを本気で考え始めている」「ずっと関西にいたい」といった考えを持つ、優秀なエンジニアがいます。
もし、Sansanの東京本社以外の拠点に活気や働きがいがなければ、そういった方々を獲得できないはずです。そうした層にSansanを転職先の魅力的な選択肢として認識してもらいたいと考えています。そのためにも関西支店をさらに盛り上げ、Sansan全体を強くしていきます。
Sansanとの出会いや入社を決めたきっかけ、入社前のキャリアなど、多様なメンバーの声はこちらから読むことができます。