新年明けましておめでとうございます。2025年、よろしくお願いします。
年末年始が非常に長かったですね。皆さんも様々な過ごし方をされたのではないかと思います。
私自身もいろいろと考えることがありました。私はとにかくSansanのステージをもう一段、二段と上げていきたいと改めて強く思い、年始を迎えています。
2025年のテーマは、年末に既に発表していますが、「AIファースト」です。
Sansan 18年の歴史の中でも初めてではないかと思いますが、メンタリティやマインドではなく、スキルや実務寄りの具体的な言葉を今年のテーマに掲げています。
「2025年がAI元年になる」
とある米国投資家が言っていた言葉です。
事実、AIを巡るコンピュータコストは劇的に低下し、海外ではAIを企業活動の中枢に組み込む動きが当たり前になっています。加えて、AIの進化は日進月歩、まさに非連続的に成長しています。
この激流を、私たちSansanはしっかりと乗りこなしたい。私たちのミッション実現に向けて最大限活用していきたい。
そのために、やっていかなければならないことは2つあります。
1つはプロダクトへの実装です。これは当社に限らず、あらゆる企業で生き残りのために、既にやってきていることです。
もう1つ見落としがちなのが、各個人、組織も含めたそれぞれの底上げだと思っています。
どうしてもAI活用というと、過度にセントラライズしたやり方をするか、それぞれ興味関心のある人たちが自由にやっていくかというやり方になります。
もちろんそれも大事ですが、やはりこれは組織全体で向き合う必要がある。
とある企業では、全社員に20時間のAIハンズオン研修を行い、生産性を飛躍的に高めたという実績が生まれています。ここからわかることは、AI活用を何か一つの部門に過度に中央集権化するのではなく、社員一人ひとりがAIを武器として活用できる状態こそ、会社全体の底上げにつながるということ。当社もそれに倣ってAIオンボーディングチームを立ち上げました。
このAIオンボーディングチームを起点に、全社員にAIの力をインストールしていきます。
もう一つだけ、年末にあった話をします。
昨年、最終週ぐらいだったと思いますが、R&Dのレビューと、新たに非エンジニアメンバーで立ち上げたAIX室(AIを用いて、社内の業務プロセスに向き合うためのチーム)のレビューのミーティングがありました。それぞれがどんなプロジェクトをやっているかということで、AIに関するものも非常に多くて、レビューしていて脅威と可能性を感じていました。
そのミーティングの翌日、とある社員から、部門のAI活用について相談を受ける場面がありました。「AI活用の実現に向けて、具体的にどこに相談したらいいんですか?」と聞かれ、私は「それはR&DかAIXじゃない?今のうちの組織で言ったら」という回答をしました。
翌日、ふとその言葉の読後感を思い出して、「これってすごいことだな」と。
なぜそう思ったかというと、非エンジニアたちがAI活用を進めているAIX室と当社がこれまで強みとしていたR&D、両方に相談をする。
つまり、今までエンジニア・専門職じゃなきゃできなかったことができるようになっていく。技術職とかエンジニアの人たちはさらに高度なことを求められていくという、構造的な変化、これまでにない変化が起きているのだと感じました。
そういったAIの可能性を踏まえながら、この2025年、AIファーストとして各個人の成長と組織の生産性の爆増を狙ってやっていきたいなと思っています。
去年は「グロースマインドセット」を掲げました。これは当社内にしっかりと、インプットできたかなと思います。
今年は、「グロースマインドセット」をもって「AIファースト」に取り組んでいく。連続した2年間の中で、やっていきたいです。
AIを成長に組み込んでいくという大きな変化。そして、私たち自身の進化。
その先に、2025年、顧客をリードし、ビジネスにとっての当たり前の存在、ビジネスインフラにさらに近づく。そんな世界があります。
そのくらいのダイナミズムの中で、フェーズ4のSansanをつくっていきたいと思います。
2025年、AIファーストから、非連続な成長を実現させていきましょう!
2025年 1月
寺田親弘
※年始会議にて行われた寺田の全社スピーチを、一部修正の上、掲載。