2007年の創業から数えて13年目の今年を新たなフェーズの”スタート”の1年としたい。
創業からの歩みを振り返ると、結果として大きく二つのフェーズがあったことに気付く。
2007年からの2012年まで、そして2013年から2018年まで。前者を創業期、後者を成長期とでもいうべきか。
最初の6年間。調達した外部資金は7000万。SaaS全盛の今からみると考えられないほど小さい。
その資本のみで黒字基調で会社をまわし、爪に火を点すがごとくの運営で事業を伸ばしてきた。そのまま上場もし得ただろう。
が、一転、VC市場の変化も捉えて2013年に5億円を調達し初めてTVCMを行った。当時そのプロジェクトを”アポロ計画”と呼んでいたことが懐かしい。
そこからの6年間で総額100億を超える資金調達を行い赤字を掘って、トップラインの成長をおいかけた。
2013年年頭で”非連続な成長”を掲げていた。その変化を意識した言葉だったのだと思う。
ただ振り返ってみると2013年を境に何かブレイクスルーしたということではない。
あの時にフェーズを変える覚悟をもって、もがいて、あがいた結果として、成長を止めることなく、前進を続けることができたというだけ。
先日、ある漫画家の言葉を聞いた。
<時代にあわせて毎年画風を少しずつ変えて、数年に一度大きく変えて、それではじめて、”先生の絵は変わらない”といってもらえる>
成長とはそういうものかもしれない。
そして、2019年。次なるコーポレートアクションも想定され、会社はまた新たなフェーズにはいる。
創業期、成長期を経て革新期とでもいうのか。
ここから数年の戦いを将来どう振り返るのかは分からない。
ただ確かなことは、フェーズが変わろうとしていること。
そこを自覚して、新しいフェーズを作っていかなければならないということ。
今までの延長だけではなくて、新しく何かを変えて創っていかなければならないということ。
成長期とはまた違う戦い方で、さらに前進していかなければ、成長はピークアウトして、ミッションも何もかも戯言になってしまう。
このフェーズを超えたときに、あるべき姿はなにか。
”世界に挑むビジネスプラットフォーム”
かくありたいと思う。その姿に数字も書き込み、そこから逆算した手を打っていかなければならない。
これまでの延長にオーガニックな強い成長を実現して、さらに非オーガニックな成長をも取り込んでいく。
それはすなわち変化を常態としていくということ。変化は怖い。変化というのは元来恐れを抱くものだと思う。
だが、ミッションに向けて、あり姿の実現に向けて、変化を恐れず挑戦していきたい。
その挑戦の幕があがる最初の1年を「スタート」しよう。
2019年 1月
寺田親弘
※年始会議にて行われた寺田の全社スピーチを、一部修正の上、掲載。