新年のメッセージ

2023年
突き抜ける

2023年が始まりました。

振り返るとこの3年くらいコロナで世界は非常に抑圧された状況にあり、当社もその影響で良きにつけ悪しきにつけ、翻弄される立場にいました。

昨年末の全社会議を見て思ったのは、改めてものごとの本質は「顧客価値」にあるのだということ。 世の中の流れや変動する外部環境はありますが、一つ一つ価値を積み上げて、顧客の課題に対して、我々ができることを提供していく。
そういった積み上げが尊くかつ必要とされるのだと思います。

クラウド名刺管理サービス「Sansan」は、冷静に考えると、コロナでなくなってもおかしくないサービスでした。

コロナが始まり、誰も会社に行かなくなりました。人と会わなくなりました。さてどのサービスが世の中から消えますか?と問われたら、「名刺管理サービス」を挙げる人も少なくなかったと思います。
冷静に考えると、そのくらい厳しい状況にあったなと思います。

その中で我々は何をしたかというと、10年分の成果を3年で前倒しするような動きをやってきました。
コロナのその先を見据えて、10年後にはそうなっているだろうSansanの姿を先取りすべく、大きな決断のもと、「名刺管理」から「営業DXサービス」へと進化を遂げました。

その中で、データベースの価値、接点情報を取り込むという価値も付与し、確実に次のフェーズに指が引っかかっている。と、ようやく思えています。一年半前から取り組んできたプロダクト刷新を経て、ようやく次のフェーズに行けるんじゃないかという実感を持っています。

そして、世の中の流れはさておき、本質的な価値をいかに積み上げるか。
それをいかに、必要なタイミングで、増していくかが大切だと思います。

Bill Oneは、このコロナ禍の中で、Sansan全体の成長を支えてくれたサービスです。

名刺で向き合ったような課題が請求書にもある。そこに対して我々はできることがあるのではないかと、一年半準備して作ってきたものがコロナというタイミングを経て、世に出して、ぐぐっと伸びた。

外からはうまいこと時流に乗ったサービスを出したと見えるかもしれないが、本質的な価値を積み上げた中での追い風。

Bill Oneは、引き続き本質的な価値を積みながら、世の中の変化、インボイス制度なども捕まえて、引き続き伸ばしていかなればいけないなと思います。

Contract One。同じく、本質的な価値に向き合って、世に出してきたサービスです。
Sansanと同じく薄皮一枚一枚積み上げた先に、変え難い顧客からの支持を得られるような、インフラのようなサービスになっていくのではないかと思います。

名刺メーカー。悲願の名刺印刷機能を会社としてリリースして、一年近くが経とうとしています。15年経って、ようやく手にした名刺印刷。名刺管理とはある意味では裏表の関係にある機能を、どう会社の成長に繋げられるのかが問われている。

Eightについては、ローンチから10年を経て、今問われているのは手持ちのカードを増やすことではなくて、手持ちのカードの中で結果を出すこと。

Eight自体は、我々にとっては変え難い、非常に重要なインフラだと思っています。
Sansan以上にユーザーも多い中で、我々がビジネスインフラを目指すという中において、もはやインフラと言っても過言ではない。

当社にとっても、データを生み出すサービスでもあり、会社にとっての生命線。
そして、ビジネスパーソンにとってはインフラである。
これをいかに、手持ちの札の中で結果を出しながら、次のフェーズに向かっていけるかなと思います。

そして、いくつか新規の芽もある。
時流も当然見なくてはいけないですが、本質的な価値をいかに積み上げていくか。顧客の課題をどのように見出して、潜在的な価値にどう向き合うかだと思います。

そんな中、本年のテーマは、「突き抜ける」を掲げようと思います。

「突き抜ける」

個人的にも思いの乗った言葉です。
コロナ禍で世界的にも会社的にも非常に苦しい中で、舵取りをしてきました。
個人的には神山まるごと高専というチャレンジもあって、この2年はなかなか、激動の中でやりきってきた。

今年、コロナもあける兆しが見える中で、10年分の変化を前倒ししたSansanの力も含めて、ぐっと再成長する。成長率を上げていきたい。

それができなければ、「ビジネスインフラ」なんて、絵に描いた餅です。

本年はこの再成長をなんとしてもやって、ビジネスインフラに向けて大きく進んでいきたい。
これが「突き抜ける」という言葉に込めた思いでもあります。

皆さん、一人一人が突き抜けていくと、会社全体も突き抜けていく。プロフェッショナルとして集うこのSansanという場において、「突き抜ける」をテーマにみんなでやりきっていければと思います。

2023年、突き抜けていきましょう!

2023年 年頭
寺田親弘