こんにちは。ブランドコミュニケーション部の高橋淳です。
歴史ある社寺仏閣、京都御所をはじめ、数多くの文化財が点在する古都京都。日本を代表する観光地としても有名ですが、教育機関が多くあることから国内外を問わず優秀な技術者、開発者、研究者、クリエイターなどが集まる都市としても、注目を集めています。
そんな京都に、Sansanが新たな活動拠点「Sansan Innovation Lab」を開設しました。
ここは、Sansan株式会社に所属するAI研究者やエンジニアが働くための拠点でありながら、新しい価値を生み出すイノベーションの拠点として、京都からさまざまな情報を発信する役割も担っています。
今回は、そんなSansanの新しい拠点を紹介します。
伝統的な京町家のたたずまいを残した新拠点
京都の街並みと調和している門構え。一見すると、テクノロジーとは無縁な、風情ある伝統的な京町家のたたずまいです。門をくぐると、趣のある玄関庭が待ち構えています。
玄関から入ってすぐに広がる、黒で統一されたワークスペース。千利休が「黒は古き心なり(黒には古きものを求める心がある)」という言葉を残していますが、木の質感と漆黒という、集中力が高まりそうな空間でした。
ちなみに、ここはもともと、入り口から奥まで続く、細長い土間でした。職人の作業場、調理場として使われた「通り庭」と呼ばれる場所で、京町家の伝統的な特徴です。
セミナーや勉強会を行うスペースがこちら。「通り庭」に沿うように「店の間」「台所」「奥の間」の3室が並ぶ「1列3室型」が京町家の一般的な間取りなのですが、このスペースはその2室を活用しています。
その奥に見えるのが……
京町家の定番「坪庭」があります。その名の通り1坪程度の大きさで、風通しと採光の役割を兼ねています。また、夏には打ち水をして、京都特有の蒸し暑さをしのいでいたんだとか。
改装前にあった灯籠やちょうず鉢はそのまま生かして、この坪庭はデザインされています。
犬矢来、敷石、箱階段……。実は、今回紹介しきれなかったSansan Innovation Labのディテールが、山ほどあります。今後、ここで定期的にイベントを開催するので、京町家ならではの特徴も、ここを訪れる皆さんの一つの楽しみになったら幸いです。
text: ブランドコミュニケーション部 高橋淳 photo: たやまりこ