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世の中に影響を与えるようなサービス開発に関わりたい

こんにちは。人事部のびんです。今回は、新卒入社して活躍する女性エンジニアにインタビューしました。

2016年4月、エンジニア職としてSansanに入社した山本まゆ。ストイックに努力し続けることができるタイプの社員です。現在は、Sansan事業部プロダクト開発部に所属しています。

山本は、プログラミングに関する豊富な知識や人並み以上の経験を入社前から持っていたわけではありません。そんな彼女が、入社後にどんな成長を果たしたのか、貪欲に成長を求め続ける理由について話を聞いてみました。

プロフィール

応募ポジション:エンジニア職 学歴:東海大学理学部物理学科卒業

学生時代

やるからには妥協はしたくない

普段の発言回数は控えめだが、何に対しても努力することに関しては妥協したくないと、山本は入社当時から一貫して力強く語っている印象です。

まずは自己紹介からお願いします。

Sansan事業部プロダクト開発部の山本まゆです。大学に入るまでは、システムのこととか、プログラミングにはほとんど関心がなかったのですが、二年生の頃から徐々に興味を持ち始め、三年生時にハッカソンへ出場したことを機にエンジニアになることを決めました。2016年に新卒社員として、Sansanに入社しました。現在はエンジニアとして、法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」の開発や改善に携わっています。

自己紹介でも触れていたけれど、大学生時の途中からシステム系の勉強を始めたんだよね?

はい。もともとは物理を学ぶために大学に入りました。大学に入るまでは、パソコンで新しいフォルダを作ることもできないくらいのリテラシーで、私にとってコンピューターやネットワークというものは縁遠い存在でした。 二年生になった頃から、就職という1つのターニングポイントに向けて将来のことを考えるようになりました。そんなとき、これからはIT関連の知識や能力がある人が時代の波に乗っていけそうだなと思って、意識的にシステム系の授業を取ってみたり、研究室に行ってみたりするようになりました。その中でも特にプログラミングの授業が面白くて、だんだんと興味を持つようになっていきました。

そのころからIT系の企業での就職も視野に入れ始めたんだね?

まずは、勉強ができる環境を作りました。自分からテストを受けて希望する必要はありましたが、自分が興味のある副専攻を選択して、自分が所属している学科とは別の分野の研究室にも所属できる制度が大学にありました。その制度を利用して、物理だけでなく、興味を持った情報系の分野の研究室にも入りました。本格的に仕事にしたいと思ったのは、その後です。 三年生の夏、同じ大学で情報系を専攻していた友人にインターンシップの相談をした際に、友人の知り合いが経営しているIT系企業を紹介してもらい、そこで3カ月ほどのインターンシップを経験しました。その会社は、インターンシップを公に募集してわけではなかったのですが、私の熱意を買ってもらい、特別にインターンシップを受けさせていただくことになりました。

知識や経験がほとんどない中でインターンシップを自分から希望するとは、すごいチャレンジだね。

インターンシップができることになったものの、当時の私はHTMLやCSSすら書けない、本当に何もできない状態でした。その企業では、スマートフォン向けのWebサイトを作るという課題を与えられ、限られた期間の中で試行錯誤を繰り返しながら、どうにかそれを作り上げました。

そのインターンシップでは、どんなものが得られた?

正直、大変でしたが、達成感がありました。インターンシップを終えてからは、ますますプログラミングの世界にハマっていきました。

そういえば、大学時代は音楽活動とかもやっていたよね?

バンドは3つ掛け持ちしていた時期もありました。ベースにギター、ドラムにボーカルと、いろんなパートに挑戦していましたね。とりあえず全部を経験してみて、自分に合致したものを見つける。これはエンジニアになってからも同じで、得意分野を見つけるために行っていることと変わらないかもしれません。 それにストリートダンスにもハマっていました(笑)。特にダンスに関しては、インターンシップを受けていた時期もかなりハードに練習していました。インターン先での仕事が終わった後に仲間と朝まで練習して、仮眠を取ってからまたインターン先へ戻る、そんな生活をしていたこともあります。

そのパワーはどこから来るの(笑)?

「自分が楽しいと思うことは全てやる」という自分の中のポリシーから来ています。そして、やるからには妥協はしたくありません。あれもこれもと手を出しすぎて、自分が許容できる範囲を超えてしまい失敗することもありましたが、後悔はしていません。

ゼロからモノを創り出す感動が忘れられなかった

モノづくりの楽しさを日々味わいながら仕事に打ち込んでいるという。

インターンシップでの就業体験の後、次にどんなアクションを起こしたの?

大学三年生時の10月に、友人二人とハッカソンにエントリーしました。インターンシップで少なからず知識が身に付いていたとはいえ、相変わらずHTMLとCSSしかできない状態でしたが、1カ月間をかけて協力しながら、必死になってプロダクトを作り上げました。その結果、作成したプロダクトを評価していただき、入賞しました。そのときの感動は、今でも忘れられません!

そのときの経験が、エンジニアになるという道を決定付けた?

そうだと思います。私は大学三年生時の3月から就職活動を始めたのですが、実は就職活動を始めるギリギリまで、もともと専攻していた物理の道に進んで研究者になるか、エンジニアとしての道に進むか、すごく悩んでいました。いろいろと考えた末に、ハッカソンで得られたモノづくりの楽しさや感動が忘れられないと思って、エンジニアの道を選ぶことにしたんです。

もしハッカソンで入賞していなかったら、エンジニアの道には進んでいなかった?

いいえ、結果は関係なかったと思います。私の中で大きかったのは、ハッカソンで受賞したことよりも、プロダクトをゼロから作ってそれが実際に動いた時の感動です。こんな感動や感情を一生味わえるなら、この道がいい! と心から思いました。

それで、逆求人イベントに参加したんだね。イベント会場で初めて面談をしたとき、「エンジニアとしての専門知識に乏しいのに、このイベントに参加していいの?」と、不安そうにしていたよね。

今となっては、恥ずかしい思い出です(笑)。他の学生たちは自分の制作物を持参している中、私がアピールできるのはハッカソンでの入賞実績とインターンシップでの経験だけでした。語れるものはほとんどありませんでしたが、やる気だけを武器にして、参加してみたんです。

でも、大学時代の多岐にわたる活動内容や物事に対する考え方を聞いて、「エンジニアとして成長しそうだな」とピンと来たよ。

ありがとうございます! 当時の私は「努力すれば何でもできる」と思っていました。その勢いのまま、びんさんともお話をさせていただきました。

会社のマインド面と環境面、両方に惹かれた

Sansanという会社を選んだ決め手はある?

計6回、Sansanで面接や面談を受けたのですが、受ける度にそれぞれの担当者が口を揃えて「名刺で世界を変える」「今後、自社のサービスがビジネスのインフラになる」と言っていました。その一途な姿勢に、組織としての一体感を感じました。 それに世界に影響を与えるようなプロダクト作りに関われることにも魅力を感じました。そもそも私自身も、世界に影響を与える「何か」を作りたいと望んでいたので、Sansanの姿勢や目指している世界観が私の考えと合致していたんです。 そういったことに加えて、入社後はOJTで最初から専門的な業務を担当できる環境にも惹かれました。この会社なら自分から求め続けている限りは圧倒的な成長が望めると、入社後の自分をイメージすることができたんです。

入社後から現在まで

任されているからこそ、やりがいも成長も感じられる

日々、任される仕事のレベルが上がることに難しさと喜びを感じていると話す。

実際に入社してみてどうだった?

Sansan事業部に配属されたのですが、入社直後は大変でした。大学で情報系を専攻していたエンジニアなら当然持っているであろう知識を私は持っていなかったので、先輩と話していても会話が通じないことがよくありました。そのような状況から抜け出すために私自身は勉強しましたが、先輩方も丁寧にフォローしてくれました。本当に感謝しています。

環境面ではどうだった?

社内制度で特に役立っているのが、「Geek Seek(ハードウエアや書籍など、エンジニアやデザイナーなどの開発や制作作業に必要なツールの購入補助をしてくれる制度)」です。学生時代は手が出なかったような高額な専門書も、この制度を利用して入手できるようになったので、自分の知識や技術を向上させるために活用しています。エンジニアとして、環境面はすごく整っていると思います。

OJTでは、どんなことをしていたの?

入社して早々に、プロジェクトチームに入ることになりました。そこにいながら、徐々に基礎知識を身に付けていきました。さらにその2カ月後には、大きなプロジェクトチームに入ることになり、そこから本格的な業務を担当するようになりました。自分でコードを書くだけではなく、先輩方が書いたコードのレビューもするようになったのですが、コードを評価するためにはまず自分がそこに書かれていることを理解しなくてはならないので、最初はコードを一字一句調べながらやっていました。入社当時は、初めてのことばかりで苦労はしましたが、同時に先輩方の助けを借りながら成長することができたと思います。
根っからの努力家である山本は、入社後も自身のレベルアップに余念がない。社内制度「Geek Seek」をフル活用して、最新の技術に関する情報や知識を収集している。

最近は、どんな業務を担当しているの?

入社2年目となってからは、プロジェクトを一人で任せてもらえるようになりました。現在は、中規模のプロジェクトを担当しているのですが、どうやって効率的にプロジェクトを回すか、どうやって先々のリスクとなりうるものを予測しながらリスクを最小限で食い止めるかなどを常に考えながら仕事に取り組んでいます。 今は自分に全てが任されている分、入社当時よりもプレッシャーを感じていますが、その分やりがいも感じています。最初は業務をこなすのに必死でしたが、最近は一緒に動いているプロジェクトマネージャーに対して「こうした方がいいのでは?」と、こちらからより良くするための提案ができるような、心の余裕も出てきました。

エンジニアとして、何をしている時間が一番楽しい?

コードを書いている瞬間ですね。何かを作るために考えを巡らせるのも好きで、通勤中も意識がコードに飛んでいることがよくあります(笑)。

今後のビジョン

世の中にインパクトのあるものを生み出したい!

2017年度から後輩社員が入ってくる立場となった山本には、個人だけでなくチームや周囲にも影響を与えられるような、そんな女性エンジニアになってほしいです。

Sansanに入社してからの自分の成長速度に満足はしている?

欲を言えば……もっともっと成長したいです。入社してまもなく2年が過ぎますが、自分が思い描くエンジニア像に追いつくためにはもっと経験を積まなくてはいけません。そのためには、業務スピードをもっと上げる必要もあります。 幸いなことに、今の部署では上司に「もっと仕事をください!」とお願いすれば、いくらでも仕事をいただけるので、同時進行でいろいろな業務をこなしながら、意識的に自分のスキルを磨くように心掛けています。

そこまで自分に対してストイックになれる理由は何だろう?

Sansanに入社した以上、プロダクトの品質向上に努めるのは当然ですが、それだけなくエンジニアとして技術力を高めたいからです。大学時代に思っていた「努力すれば何でもできる」という考えは、社会人になって少し変わりました。自分や会社の成長のために、「やるべきことをどこまでも貪欲にやり続けることに尽きる」と思うようになりました。 自分がしていることを「努力」と呼んでしまった瞬間に「自分は頑張っている」と思ってしまい、自分がしていることの量が十分だと勘違いしてしまう気がして、少し違うなと思い始めたんです。まだまだ未熟な私にとって、努力はどこまでやっても足りないと思うし、現時点において自分がしていることに成功や達成のような終わりはない、というのが今の私の考えです。だからこそ、ストイックに仕事に注力していたいんです。

エンジニアとして、今後の目標や将来の夢はある?

オープンソース(※1)のソフトウェアやシステム基盤の開発に加われるようなエンジニアになりたいです。例えば、多くのエンジニアが利用するものや、システムのコアとなる部分を作れるのは、高い技術力を持った腕のあるエンジニアだけです。自分が新たな何かを生み出して、他のエンジニアの方々や世の中に対して何らかのインパクトや影響を与えられるような存在になれたら幸せです。 ※1:ソースコードを無償で公開し、誰もが改良や再配布することを許可していること。

インタビュー後記

外見はとても可愛らしく、今時の女性という感じも受けますが、話してみるとなかなか骨太な性格で、並々ならぬ努力を続けられる強さも兼ね備えています。彼女がSansanに入社承諾をする前日に、都内のカフェで3時間ほどじっくりと話したことを今でも鮮明に覚えています。あのとき、彼女は「圧倒的な成長をしていきたい」と口にしていましたが、それをこの約2年間、見事に果たしつつあると感じています。彼女がいま掲げている目標に向かって、これからのさらなる成長を期待しています。

interview & text: 人事部 伊東敏(びん) text: 長谷部美佐 photo: 山平敦史、馬場健太