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意思と意図を持って動き、顧客のビジョンを実現する。Sansanのカスタマーサクセス

今回は、Sansanの仕事の中身がわかる連載企画「Inside Sansan」の第4弾として、カスタマーサクセス(以下、CS)の業務を取り上げます。カスタマーサポートと混同されることも多いと言いますが、そこにはCSならではの「攻め」の姿勢がありました。営業DXサービス「Sansan」を扱うSansan事業部から本間、インボイス管理サービス「Bill One」を扱うBill One事業部から田所が、各事業部のCSについて話します。

 

PROFILE

本間 淳Jun Honma
Sansan事業部 カスタマーサクセス部 SMB CSMs1

新卒で信用金庫に入社。営業として法人、個人を問わず金融商品の提案を行う。その後、顧客に伴走し価値を届けられるカスタマーサクセス職を希望し、採用サービスを提供する企業へ転職。2023年Sansan株式会社へ入社。営業DXサービス「Sansan」のカスタマーサクセスに従事する。

田所 優美Yuumi Tadokoro
Bill One事業部 カスタマーサクセス部 Bill One CSMs3

新卒で宝飾の販売職に従事した後、人材・情報サービスを手がける企業で広告営業を担う。その後一貫して営業職としてキャリアを築き、前職で携わったことをきっかけにカスタマーサクセスへ興味を持つ。2023年、Sansan株式会社へ入社。インボイス管理サービス「Bill One」のカスタマーサクセスを担う。


SansanのCSは
顧客のビジネス成果に向き合う仕事

仕事内容を教えてください。

本間:従業員数200〜1000名規模の既存顧客を対象として、営業DXサービス「Sansan」の活用促進を行っています。サービスを使ってもらうという目線だけではなく、お客さまの「ビジネス成果=サクセス」にとことん向き合っています。そのために、まずはお客さまの求めている成果やビジョンをヒアリングし、それを一緒に達成していくための手段を考えたり、その業界や職種で必要な知識についてもインプットしたりしています。前職でもCSを経験したことがありましたが、Sansanに入社をして「こんなにお客さまに向き合うのか」と感動したのを覚えています。

田所インボイス管理サービス「Bill One」の導入支援、いわゆるオンボーディング業務がメインです。加えて、当社のサービスを導入いただいたお客さま同士で情報交換ができるコミュニティーサイトの運営も行っています。私も最初はカスタマーサクセスに対して「既存顧客にサービスをいかに使ってもらうか」を考える仕事だとイメージしていました。しかし、入社して感じたのは「人を動かす仕事」だということ。だからこそ、前職で培った営業力を生かすことができると感じています。一般的にカスタマーサポートは問い合わせの回答など問題解決がメインになるのに対し、CSはお客さまのビジョンの実現に向けて提案し、さまざまな関係者を巻き込んで動かしていく仕事だと感じています。

目標達成に向け
仮説を立てて検証を重ねる

どのような目標を設定しているのか教えてください。

本間:大きく二つの指標があります。一つが解約率を低い水準に抑えること。もう一つが、お客さまがサクセスするための手段として利用率を上げていくことです。どちらについても、組織全体で決められた数値があるので、担当ごとにお客さまの状況を追いながら目標達成を目指していきます。

現在、Sansanの月次解約率(※)は0.5%以下になっており、他社と比べても低い水準を維持できています。解約を防ぐ「守り」の姿勢を維持しつつ、きちんと攻めながらお客さまのサクセスに向き合うことが組織にもメンバーにも求められています。

※2024年5月期

田所:Bill One事業部のカスタマーサクセス部でも、大きく二つの目標を置いています。一つが同じく解約率で、0.5%未満に保つことです。解約を防ぐために、まずはサービスの導入時期に活用を習慣化してもらうことが重要なので、オンボーディングフェーズを七つに区切ってスケジュールを引き、そのプロセスから遅れが出ていないかを確認しています。 もう一つが電子化の促進です。Bill Oneで請求書を代理受領する際、システムへのアップロードを通した受領やメールでの受領、郵送での受領といった三つの方法があります。郵送については取引先にも当社にもコストがかかってしまうため、なるべくそれを電子化できるよう促進しています。

目標達成のために、意識している点はありますか?

本間:「いかにお客さまと定期的にコミュニケーションできるか」でしょうか。そのお客さまがどういう状態になればビジネスの成果が上がったと言えるのか、その状態に近づくためにはどうすべきなのか。しっかりと仮説を立て、準備をしたうえで提案をする必要があるので、お客さまと定期的に情報交換を行い、中長期的に伴走していきます。その一つひとつの積み重ねがお客さまのサクセスにつながり、結果的に当社の事業へも還元されていくと考えています。

田所:私も仮説を立てて提案する点は同じです。その中で受け身にならず、攻めの姿勢で能動的に動くことを日々意識しています。一度仮説を立てたとしても「本当にその仮説は正しいのか」「そのお客さまにとって、この提案がベストなのか」という問いを常に持つよう心がけています。 加えて、一人でそれを考えるだけではなく、チーム内で意見を求めることも意識しています。知識や経験を共有することで、最善の方法に速くたどり着けるからです。これは会社としての特徴でもあると思いますが、何事もチーム全体でインプットとアウトプットを繰り返しながら進めていくことが多いですね。

商談に向けたプランニングと
プロダクトフィードバックを大切に

一日のスケジュールを教えてください。

本間:毎朝チームミーティングから始まり、お客さまとの打ち合わせが一日2件から3件ほど、あとはマネジャーとの1on1が週に一回あります。それ以外の時間では社内ミーティングや問い合わせ対応なども行います。重要視しているのがお客さまとの打ち合わせの準備です。前日に、1社あたり30分から1時間程度の時間を確保するようにして、課題の分析やプランの立案を行っています。

田所:私もほぼ同じで、毎日チーム朝会があり、一日に約3件はお客さまとの定例が入ります。それ以外では、開発の人など他部門の方々とディスカッションする時間が多いです。よりよいサービスを提供するために、プロダクトのフィードバックや要望を開発側に伝えることも私たちカスタマーサクセスの大事な仕事の一つです。

顧客対応は柔軟に、時に貪欲に

担当するお客さまの業界や職種を教えてください。

本間:Sansanは部門を限定せず活用されるサービスという特徴もあり、業界、職種ともに多岐にわたります。利用目的もさまざまなので柔軟な対応が求められます。比較的、活用に関して意思決定権のある担当者との商談の機会が多いです。

田所:業界はさまざまです。一方職種に関しては本間さんの真逆で、関わる職種の方は限定的です。請求書受領サービスなので、総務や経理などの請求書に関わる部門がほとんど。経理知識が豊富な方々と関わるため、自分自身がお客さまの毎日の業務イメージをしっかり持っていないとサービスの良さを感じてもらえません。経理業務に関心を持ち、どこまでお客さまと貪欲に向き合えるかが大事になってくると感じます。

顧客の体験を想像し
意思を持って動くことの大切さに気づいた

最後に、Sansanのカスタマーサクセスだからこそ身についたと感じることを教えてください。

本間:お客さまの事業成長をリードする姿勢が身についたと感じています。実は入社したばかりの頃に、訪問先でお客さまに利用率の話ばかりしてしまったことがありました。その時に、同行していたマネジャーから「お客さまの体験を想像できていたのかな?」「お客さまの事業成長という観点を見失っていないかな?」と指摘をもらったんです。そこからは、自分が目の前のお客さまとどう向き合いたいかを考えるようになりましたし、お客さまのビジネス成果、そして事業成長という目的を見失わないよう強く意識するようになりました。当社のカスタマーサクセスは、利用方法を伝えたり要望に応えたりするだけではなく、お客さまの事業をリードしていく役割であることを再認識したんです。

ビジネスパーソンとしての成長という点では、今まで惰性でやっていた仕事や、流れ作業のように終わらせていた仕事がなくなりました。一つひとつの業務に対して「自分はどうしていきたいか」を判断軸に置くようになったことで、常に考える姿勢が身についたと感じています。

田所:前職での営業経験から、入社当初は「いかに利用意思のない人を覆すか」ばかり考えていました。ですが、CSとしてSansanへ入社してからは「利用意思がある人に向けてどう能動的に動いていくか」を考えるようになりました。お客さまがどういう状態であれば、一番長くお付き合いしてもらえるかを、常に意識するようになりましたね。

Sansanでは、1つの課題に対して疑問を持った時に、筋さえ通っていればいくらでも新しいことにチャレンジできる環境があります。そこでいざ組織を巻き込んでやろうとなると、企画を立てて施策を考え、どういう目的で誰に向けてどんなアクションをすべきかなど、プランをきちんと考えなくてはいけません。こうした業務の経験から、フロント業務だけでなく企画観点でも学べることが多いなと感じています。

ありがとうございました。

 

 

text&photo: mimi