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Sansanエンジニアに求められるのは、事業を推進させること。

こんにちは、人事部の杉本裕樹です。
今回のインタビューは、プロダクト開発部で副部長を務めながらプロダクトマネジャーとしても活躍する神原淳史です。エンジニアとして、マネジャーとしてキャリアを築いてきた神原が、Sansanのエンジニアとして求められるクオリティーや挑戦していることを語ります。

プロフィール

神原淳史
Sansan事業部 プロダクト開発部 副部長/プロダクトマネジャー

専門学校卒業後3社のSIerを経て2014年にエンジニアとしてSansan入社。2016年より開発部長。2017年秋から顧客データHub機能の新規開発プロジェクトの開発リーダーに専念し、2019年3月からプロダクト開発部 副部長 兼 プロダクトマネジャー。


エンジニアとして10年。
キャリアチェンジを決意しSansanへ

自己紹介からお願いします。

Sansan事業部 プロダクト開発部の神原です。現在は副部長という立場で、部門内のすべてのプロジェクトに対して責任をもち、重要なプロジェクトにおいては、方向付けや判断を行うのが役割です。

Sansanに来るまではどのようなキャリアを?

Sansan株式会社に入社したのが2014年。その前に3社経ていますが、社会人になった2004年から10年間ずっと、エンジニアとしてキャリアを築いてきました。1、2社目では受託開発、いわゆるSIerとしてものづくりのイロハを覚え、そこから少しずつ案件の規模も大きく、難易度の高いものに取り組んできました。
前職では、外資系のITコンサルタントとして働いていたのですが、徐々に次のステップを探したいと思い、転職活動を始めたのが経緯ですね。

そのときの転職活動でSansanが候補だったんですか?

いえ、その時点ではまったく(笑)。
最初は、コンサルタントとして、より上流のことを行う企業を探したり、サービスベンダーに絞って探したりしていました。その中で外資のIT企業を受けることに決め、そこで働く知人に会いに行ったとき、「神原さんが本国での就職を望むなら応援するけれど、日本で転職したいならやめた方がいい。面白くないよ、きっと」と言われたんです。だったら今はどこが面白いのか尋ねると、「Sansanが面白いよ」と。
そこで初めて興味をもったのです。

転職先の候補に入ってきたのですね。

はい。Sansanのことは勉強会を通じて知っていました。当時からエンジニアが参加したくなるような勉強会をいろいろと開催していました。人事のメンバーとは名刺交換はしていたので、改めて「話を伺いしたい」と連絡をしました。
そうそう、もうひとつの接点は、寺田さんから直接SNSで連絡をもらったこともありまして。

寺田さんから神原さんに直接ですか?

はい。当時、寺田さんが目をつけたエンジニアに直接メッセージを送るという「一本釣り企画」のようなものがあったようで、声をかけてもらいました。でも、そのときはSansanを知らないどころか「海のものとも山のものともわからん企業」だと怪しんでたので(笑)、そのメッセージも返信もせずスルーしていたんです。
人事に連絡を取り、その後面接を行い、内定をもらうに至りましたが、その時点で3社から内定が出ており、最終的にSansanに決めました。

決め手は何だったのでしょうか?

この転職で、キャリアアップを図るか、思い切ってキャリアチェンジをするかで迷い、キャリアチェンジを選んだことが決め手となりました。同じエンジニアならキャリアチェンジにはならないと思うかもしれませんが、Sansanのように事業会社での自社サービスの開発を行うことは、今までの延長ではなく、「キャリアチェンジ」になるんです。
当時31歳で、転職を繰り返すジョブホッパーには今後なりたくないと思っていた僕は、年齢的にもここでやらなかったら自社サービス開発は、一生やらないと思いました。そのとき、「死ぬときに、あの時の転職でキャリアチェンジしなかったから、自分のエンジニア人生、自社サービスの開発をしなかったんだと後悔するのは嫌だな」と思いまして。

生涯を終える時って…そんな先まで見て、決断をしたんですね。

はい。後悔するくらいなら今変化しよう、チャレンジしようとSansanに入社しました。

限界を何度も乗り越えて
規模拡大を支えてきたエンジニアの力

入社後の実績についても教えてください。

入社してから、マネジメントの方が長いので、エンジニアとしてこれが成果だと答えるのは難しいのですが、部門長として考えると、大きなチャレンジだったと感じるのは、会社の規模拡大という大きな転機にも、システムを止めずに動かし続けられたことですね。試行錯誤をしながら少しずつアーキテクチャーに見直しをかけるなどして、乗り越えました。

Sansanエンジニアならではの苦労や難しさ

現在、神原さんが注力していることは何ですか?

僕は今、副部長という立場と同時に、プロダクトマネジャー(以下、PM)のひとりでもあります。PMとして今、取り組みたいのは、PMのレベルを一段、二段とあげること。
とは言っても、今僕がPMとして一段高い場所にいるわけでもなく、皆を引き上げる立場にいるわけでもない。僕自身手探り状態で、これから学ぶべきことがたくさんあると思っています。

PMのレベルアップのためにどのようなアプローチを考えていますか?

今、PMは変革の時期にあります。というのも、創業期から根付いていたトップダウンの形から、部門内で完結する形にこの2〜3年で変わってきているからです。
極端に言ってしまえば、これまでのものづくりは、できるだけプロダクトのコンセプトを実現すること、そのための機能づくりが重視されていました。コンセプトに沿っていなければ、ニーズがあってもノーを出す姿勢で。おのずとセールスサイドからの声は必要最小限になってしまっていた。
今後もビジョンやコンセプトはもちろん大切です。その上でセールスサイドの声をしっかりと聞いてプロダクト・マーケット・フィットするものを作っていく方向にいかなくてはならない。PMにそのことを強く意識させていくようにしたいです。

新規事業は今後どうなっていくと思いますか?

難しいですね、これから何が始まるかは、わからないと言ったほうがいいかもしれません。
ただ、これまでの名刺をデータベースにして、つながりを可視化できることが大きな価値だったところから、一歩進んで、今後は名刺だけでなく、顧客や企業の情報を取り込むという、大きな変化が待っています。ビジネス上で知りたい企業や人がいたら、Sansanを見ればわかる。そんなSansanがプラットフォームになる世界を作っていくというところです。
エンジニアが起点となり、新規のシステムを立ち上げる機会は、たくさんあると思います。それはSansanのエンジニアとしての面白さだと思いますね。

では、Sansanのエンジニアの難しさとは何でしょう?

制約事項が数多くある中で、自分たちのビジョンやコンセプトに沿ったものを作るというバランス、さじ加減の調整も難しさです。強固なセキュリティーをベースに、十分なパフォーマンスを出していくことは、難しさでもあり、まさにその部分が勝負所でもあります。

常人の発想を超えた
凄腕エンジニアエピソードとは

PM、副部長としてメンバーとのコミュニケーションで心がけていることはありますか?

「なぜこれをやるべきなのか」その理由と目的について、相手が腹落ちするまで、伝え続けることです。今、何がしたいのか、なぜしたいのか、何に困っているのかを伝えて、どうやって解決するのかは、できるだけ任せたい。なぜなら、その解決を任された時こそ、エンジニアは腕まくりをするし、それがやりがいにつながり、そうやって取り組んだものは高い成果が期待できます。
何をすべきか、なぜやるのか、最初の問いを間違えてしまうと、どれだけ優秀なエンジニアをそろえても意味がありません。問いを間違えないためにも、伝わるまで伝えることを徹底しています。チーム内でそれが習慣化されれば、僕が間違えた時には「その問いは違うんじゃない?」ときちんとツッコミが入ります。エンジニアがいい解決法、正しい回答にたどり着くためにも「問いを間違えない」「伝わるまで伝える」は大事にしています。

Sansanエンジニアにはどんなメンバーがいますか? 印象的なエピソードを教えてください。

これはスポーツでも何でもそうだと思いますが、優秀さというのはある程度のところまでは、他人と比較して測れるものだと思うんです。僕自身もエンジニアとしてはできない方ではないと思いますが(笑)、それは「この仕事なら、標準的なスピードの3倍でできるよ」といった感じです。
でも、中にはそういう優秀さとは一線を画す1点突破型のエンジニアがいるんです。誰かより速いとか、正確だとかではなく、常人が一生かかってもできないことを考え、やってのけるんですよ。実は、開発部門にも1点突破型の凄腕がいまして。
かつて、大きなトラブルが起き、さまざまな事情から復旧が困難な状況に陥ったんです。本来、データベースの内部構造に基づいたファイルは解読できないものですが、彼はそれを解読するプログラムを書いて、トラブルが起こる前の記録までさかのぼり、サルベージしたんです。そのアイディアと実行する能力、これは彼にしかできないやり方だと感心しました。

Sansanのエンジニアの特徴はありますか?

まず技術的には、このライン以上でないと採用できないというボーダーラインがあるので、優秀な人しかいないとも言えます。技術的な高さは前提として、それ以上に特色として感じるのは、「事業優先で考える人」。

具体的にはどういうことですか?

一般的にエンジニアは、新しいものが出たら飛びついて使ってみたくなる傾向があると言われています。Sansanのエンジニアも同じ気持ちで「新しいものは、これまでのどんな課題が解決されたのか」を知ろうと検証します。ただ、だからと言ってすぐに使うという短絡的なことはしません。事業のミッションに向かうために必要なことを見極められるメンバーが多いからですね。
「技術とは、目的ではなく手段」だと納得し、理解しているエンジニアがそろっています。
これから一緒に働くエンジニアにも同じことを求めています。つまり「事業や組織をよくするための行動が取れる人」と働きたい。これまでやってきたことについて、どれだけ自分の立場だけでなく、経営者目線、マネジャー目線など他者の視点から捉えられているか、それはその人の成長度合いにも関わる大事なことなので面接でも重点的に見ています。
自分でもイヤなやつだなと思いながら「なぜ、どうして」と繰り返し聞いてそこを探ることも。ひとつの出来事の理由を掘り下げていくと、その人のポリシーや行動の源が見えてきます。
俯瞰で見ることができる、組織をよくするための行動が取れるエンジニアがそろうとチームがマネジメント任せではなくなり、強くなります。変革期の今、そういうチームを目指して副部長として、PMとして取り組んでいきたいです。

Sansanのエンジニア情報サイト「Sansan Engineering」

Sansan Engineering」ではSansanエンジニアが実現しようとしているMission、信念といった軸とも言えるメッセージから、それを実現するためのプロダクト、技術、チーム、そしてエンジニアたちの熱い想い、技術スタック、働く環境といった具体的な内容まで幅広くご紹介しています。Sansanのエンジニアに興味をもった方は、ぜひチェックしてください。

インタビュー後記

今回のインタビューで個人的に感銘を受けたのは「Sansanには技術とは、目的ではなく手段だと納得し、理解しているエンジニアが揃っている」という言葉でした。
現在、SansanはPMのレベルアップをしていく変革期でもあり、更なる高みを目指すエンジニアたちと当社の今後が楽しみです。そんなSansanでは、「出会いからイノベーションを生み出す」というミッションの達成に向け、一緒に働くメンバーを募集しています。
我こそは!という方は、採用情報をぜひご覧ください。

text&photo: mimi