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成果に本気で向き合う。 22卒新卒研修

こんにちは。Sansan株式会社の人事部でインターンをしています、沖井です。主にこのmimiの取材や執筆、新卒採用Twitterのアカウントの運用や、人事部内のクリエイティブ業務のアシスタントを担当しています。
今回は、22卒の新卒研修について紹介します。
この研修は「最速で成果を出す」というために、入社初日から取り組みます。今回は当社のサービスを題材に、新卒社員が新たな施策や計画を全社員へ提案します。
ビジネスシーンでの経験がない新卒社員ではありますが、一社員として、彼らならではの視点や強みを活かし、当社のサービスをグロースさせるための施策をチーム一体となって考えぬくという、当社が大切にしているイベントの一つです。
この記事では、成果研修の内容、新卒社員・先輩社員のインタビューを通して、「新卒研修」を多角的に探っていきたいと思います。
まずはこの成果研修を設計した寺田のインタビューからどうぞ。

イベント企画者にインタビュー
Sansanの新卒研修へのこだわり

今回の成果研修を設計するにあたって最も重要視したポイントはなんですか。

テーマ設定ですね。
研修と銘打ってますが、目的は「プロフェッショナルとして成果を出すこと」です。研修のための研修ではなく、当社の事業成長に資する成果をこの研修によってアウトプットする内容にするために、テーマ設定にはこだわりました。
そのため、テーマは当社の事業で大きなチャレンジに関わる内容です。発表時には各チームがそれを実際役員に提案をし、採用されれば、今後実行に移されるものなので、全社的にもかなり注目される内容でしたね。
また、新入社員は新時代のキャリアを今後創造していく立場になるので、既存社員に気づくことのできない視点をもたらしてくれることも期待しており、数あるテーマの候補の中でも、新卒だからこその強みが出せるものは何かを考えました。

これまでの成果研修との違いを一言で言うとなんですか?

主に3つあります。 まず、イベント自体の規模です。例年は新卒社員が約30名だったのに対し、今年は70名+メンター12名という過去最大規模で行いました。
次に、メンター制度です。グループワークにつくメンターをこれまでは人事本部員が担っていましたが、今回は過去新卒入社者にメンターとして各チームに参加してもらいました。背景には、22卒入社者の成果最大化と、メンターのチームマネジメント力向上という2つの目的がありました。実際に事業を運営している社員がメンターになることで、事業をリードする提案の解像度が高まります。さらに、メンターにとっては、チームリーダーとしての自己成長を通して現場と22卒入社者の距離を近づけることもできました。
最後に、テーマの具体性です。今年は、テーマを事業にかなり近いものに設定したため、ユーザー体験を想像することの難しさに直面すると思います。だからこそ、この経験が入社後の仕事に再現性が高いものになったかと思います。

反対に、過去の新卒研修から揺るがない共通点などはありますか?

全社員のこのイベントに対する「真剣さ」だと思います。私も、新卒でSansanに入社し、この研修を経験しましたが、プレゼンターだけでなく受け手も本気の空気感があります。
新卒社員の提案を本気で評価するため、プレゼンの間は社長含め社員が発表を前かがみになって聞いているのは印象的ですね。これは、新入社員に対する一種のリスペクトだと思っていまして、新卒社員を決して子供扱いしないSansanならではのカルチャーだと思っています。

研修の中で経験した、印象的な出来事はありますか。

22卒のみんなの底力です。毎年、研修中盤に実際に事業に携わる方へ途中成果を発表する中間報告会を設けています。新卒社員のプレゼンに対して、点数をつけた評価が行われますが、今年はかなり辛辣な評価がされ、中には80点が合格ラインなのに対し、0点のチームもありました。
私も責任者の立場として是が非でも成果を出したいと思っていたこともあり、厳しい言葉をかけ、普通の人なら心が折れる状況でした。しかし、22卒のみんなはそこでくじけるどころか、全チームが不採用になるかもしれないと危機感が煽られた後の、空気感の変化やそこからの這い上がりには驚きました。結果的に、最後まで走りきり採用されるチームが出てくれ、予想以上の結果を出してくれた瞬間にはとても感銘を受けました。

新卒社員が研修で
意識したチームビルディング

(左)中山 楓太(技術本部 Data Hub Engineering グループ) (右)真鍋優花(ビジネス統括本部 事業企画部 Market Growth グループ)

真鍋さんと中山さんの班はチームワークがよかったとのことですが、チームビルディングをする↑で大切にされていたことは何ですか

真鍋:自分とは違う意見に耳を傾けることです。ありがたいことにチームメンバーそれぞれが強い「個」を持った人ばかりだったので、意見が出過ぎて収集がつかなくなる時もありました。その時は、違う意見を頭から全否定するのではなく、ベースとしてはリスペクトを持って、まずは受け入れることを全員で大切にしてきました。
それが、Sansanカルチャーである「強みを生かして結集する」の体現だと思っており、これを自然とできたのでいいチームワークが生まれたのだと思います。チームワークが生まれたのだと思います。
中山:メンバーを適材適所の役割に配置することです。
前提として、私のチームも割と個性があって、似通っている人が少なかったです。なので、各々の得意不得意を活かし、メンバーの強みが最大限に発揮できるチームづくりに注力しました。例えば、自分の考えに対して芯があり、これだけは譲れないというものを持っているメンバーがいましたが、その人には自分たちの発表案の土台になってもらうように議論を進めました。
また、研究開発職メンバーには、データの裏付けやデザインなどクリエイティブの側面で力を発揮してもらいました。他のメンバーは、全体の話合いの一歩引いた視点から見守り、話を要約してくれるなど、それぞれの個性があり、その個性を活かし、バランスを取ることを意識していました。

中山さんは準優勝したチームのリーダーを努められたとのことですが、リーダーを決意した理由は何ですか。

中山:高尚な理由があったわけではないですが、チームメンバーと僕含めた5人の中で、リーダーをやりたいという人が顔合わせの時にいませんでした。そこで、私の性格的に誰もやりたくないなら引き受けてもいいかなと思ったので努めました。

チームが最後まで選ばれるためにリーダーとして意識していたことはありますか?

中山:チームをうまくコントロール出来たからだと思います。長く濃密な研修内容だったので、途中で誰かが息切れすることのないよう、1人1人がやるタスクの量の配分だったり、メンバーが困っている時は助け合いがしやすい雰囲気を作ることを心がけていました。それにより、安定したパフォーマンスを維持できたので、結果的に熱量を最後まで落とすことなく走りきれました。

評価されプロダクトを提案できた秘訣とは

成果研修中にメンター社員とはどのようなやりとりをしましたか?

真鍋:事業の根幹部分を何度も問い直し、堅固な土台を作る重要性を伝えてくれました。 私のグループのメンターは入社5年目で、現在マーケティングを担当されている先輩社員でした。私たちの提案に対し一貫して話していたのは、「それはどういう意図があってやるのか。誰に向けてなのか」など、プロダクトの根幹を何度も問い正してくださいました。そのアドバイスのおかげで、机上の空論ではなく、きちんとロジックが通り、聞き手である執行役員にも評価してもらえる提案になりました。
中山:僕のチームはすごく面倒見がよく優秀なメンターの方で、実際のグループワークがスタートすると手厚くサポートしてくれました。ブレインストーミングや案のブラッシュアップ、発表練習まで、その都度、開発者視点のフィードバックも多くあリましたし、すごく包括的にサポートしてくださりました。
これは、研修だけに言えるものでなく、実際に働いていても、面倒見のいい上司の方が多く、困ったらすぐに聞いて欲しいや、ある程度の時間なったら見切りをつけて相談してくれていいなど、自分1人で抱え込むことはない職場だなと思います。

最終発表まで上り詰めたチームのプレゼンターとして、特別に意識していたことなどはありますか。

真鍋:短時間でのプレゼンだったのですが、1週間やってきたことを数分にまとめて伝えるのは正直とても難しかったです。そのため、プレゼンターとして言葉の伝え方や、聞き手がイメージしやすい抽象的な言い方だけでなく、どこを切り取るかなど戦略的に考え意識しました。

新卒社員がこの研修を通して得たものとは

この研修を通して学んだことは何ですか。

真鍋:この研修を通して学んだことは3つあります。 1つ目は、社会人は甘くないとというところです。正直、研修前はまだどこか学生気分の自分がいました。しかし、この研修では「社会人」という肩書きを自覚し、行動していかなければならないと教えてくれた研修でとなりました。時間を守るのは当たり前ですが、それだけでなく結果を出さなくてはいけないという厳しさ、考えるだけではなくいかに相手に自分の提案を魅力的に伝えられるかなど、沢山の大切な体験をさせていただきました。
2つ目に、Sansanのvaluesを体現する難しさです。
例えば、「強みを生かして結集する」というvalueがありますが、頭の中で理解するのと実際に研修の中で落とし込み、行動していこうと思うと大変な場面がありました。「自分がどういう強みをもっているのか」「チームの中でどう動くのか」「どんな意図を持って発揮するべきか」「チームを良くするためにはどういう役割を担うべきか」など、一朝一夕に体現できるものではないなと痛感しました。だからこそ、これから働いていく中でvaluesを意識することはもちろん、体現し続けたいと思いました。
3つ目に、仲間の大切さです。この研修はとても大変で、1人では何もできなかったと思います。チームによっては、悩みをなかなか打ち明けられなかったという声も聞きましたが、私たちのチームは「言いたい意見は遠慮なく言い合っていく」という考えが全員に共通であったので、意思疎通がしっかりと取れていたんだと思います。
また、悩んだ時には、「どうした?」と声をかけてくれるメンバーや一緒に頑張っているメンバーが隣にいてくれたからこそここまで頑張ることができました。Sansanは会社全体としてそのような文化があるので、このカルチャーを私も大切に引き継ぎたいと思います。

参加してみての感想などあればお聞かせください。

真鍋:関係性を大切にしながら、最後まで走り抜く大切さを痛感しました。
成果研修の中でもチームで取り組む期間は1週間しかなかったので、関係性が崩れるとなかなか修復できないと感じていました。そこで、お互いを尊重しあい、個々のメンバーが意見を出しやすい環境づくりには特に注力しました。
日本人が築く関係性には、同調圧力が働いていることが多く、誰かひとり突出した能力を持っていても、周りと肩を並べていくことが良しとされ、それぞれの強みが活かされてこなかったことが多いと思います。
中山:成果研修自体に難しい課題がたくさんあり、そこに対して考えることや意見交換をたくさん行う研修でした。このタイミングで色々話し合うのは、メンバーが普段どのようなことを考えているのかを知れ、表面的な話だけでなく、より深いところまで議論を交わせたことがいい経験でした。
それにより、他の新卒同期よりも、少し違うより一歩手前まで知ることができました。さらに、僕はEC職なので、GB職の方が普段どのような仕事をしているのか、どのようなプロセスでアイデアを出しているのか、どのくらい真剣に向き合っているのかを知り、こんなに大変なのかと把握できました。

この5日間の研修の成果は何ですか?

真鍋:本当に多くの学びがありましたが、一番の成果は仲のいいだけではない、信頼できるメンバーができたことだと思っています。今回の成果研修では、たくさん熱い議論を繰り広げたり、お互い困り事があればその都度相談しあったり、絆の深い仲間ができました。
信頼できるチームメイトと巡り会えた一生忘れない研修になったなと大袈裟ではなく思えます。今もチームメンバーと話しており、休日にはドライブに行ったり、悩みを話し合ったりする大切な関係です。
また、もう一点付け加えると、5日間という研修の中で、「長期間を高いパフォーマンスを維持していくためにはどうしたらいいか」を考えながらやっていたので、チーム全体のマネージメントの仕方について学べました。これらを実際の仕事にも落とし込んでいきたいです。

編集後記

今回のインタビューを通して、Sansanの新卒研修では当社のカルチャーである「強みを生かし結集する」「最速を目指す」が色濃く反映されていることが分かりました。
社会人として、いち早く成長するために、事業を徹底的に考え抜くことや仲間との良好な関係性構築などを学べるとても有意義な研修内容だと思いました。
このような研修に向き合うカルチャーがある、Sansan株式会社で働くことに興味を持たれた方は、ぜひ新卒採用サイトをご覧ください。
  

text&photo: mimi