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くつがえった先入観。「toC」から「toB」サービスへの転職

今回は、Sansan株式会社の技術本部 Mobile Applicationグループに所属する尾林 祐太朗にインタビューを行いました。国内最大級のポータルサイトを運営するBtoC企業から主にBtoBサービスを展開するSansan株式会社へ転職した経緯や、開発者として、考えや生活にどのような変化が起きたのか、詳しく聞きました。

プロフィール

尾林 祐太朗
技術本部 Mobile Application Group

2019年5月にSansan株式会社に入社。新卒でWebメディア企業に入社し、Webの広告フロントエンド開発やiOSアプリ向けの広告SDK開発、iOSアプリのサービス開発等、フロントエンド領域を中心に幅広く経験。現在はSansanのiOSアプリ開発及びチームマネジメントを担当。


自分の市場価値を知るため
転職活動を開始

はじめにSansan株式会社に入社する前のキャリアについて教えてください。

前職はポータルサイトを運営している企業でエンジニアとして働いていました。内容としては、Webの広告フロントエンド開発やiOSアプリ向けの広告SDK開発、iOSアプリのサービス開発等、フロントエンド領域を中心に6年間働いていました。

Sansanに転職した経緯は?

私の場合、前職に不満があったわけではなく、むしろ恵まれた環境にいたと思います。6年間在籍して、自分のやるべきことがひと通りできた実感があったことと、一番の理由は自分の今の市場価値を知りたくなったというのが本音です。
そこでスカウトサイトなど転職サービスに登録して、色々な企業から声がかかる中、初めてSansanという企業を認知した、という流れです。

それまでは知らなかったんですね。

はい。私はテレビもほぼ観ないのでCMも知らず、キャリアプロフィール「Eight」のユーザーでもなかったので…。で、調べてみると当時は名刺管理サービスを提供している会社だとわかり、最初は少しお堅い印象を持ちましたね(笑)。
そういう印象もあり、正直あまり関心は高くなかったのですが、転職活動の目的が自分の市場価値を知ることだったので、業界を限定せずに、まずは間口を広げることを優先しました。もちろん、エンジニアでアプリ開発といった要件は絞っていましたが、その企業がどういうビジネスをやっているかについて、自分の観点は入れずに話を聞きに行きました。

toBとtoCの垣根が
必要ないと感じたSansanの面接

Sansanのどんなところが転職の決め手になりましたか?

技術はあくまで目的を達成するための手段であり、技術だけに固執しないというプロダクト思考に共感しました。
私自身、ものを作るなら価値を出してなんぼだろう、と常々思っていたのでその感覚とフィットしたのだと思います。というのも、自分が使って便利だと感じる喜びよりも、そのプロダクトが成長していく様だったり、プロダクトの価値を上げていくプロセスを面白いと感じるタイプなんです。
そういう価値観を共有できるエンジニアが多くいる場所の方が自分には合うだろうと考え、その点においてダントツだと感じたSansanに決めました。

面接や面談で印象に残っていることはありますか?

正直、面接前は、toBサービスの開発は柔軟性に乏しく、いわゆるトップダウン的な志向が強い印象があり、勝手ながらSansanも御多分に洩れないだろう、という先入観がありました。
ところが、面接でそれぞれのプロダクトに進化の方向性が明確にあり、その軸に対して何が必要で何が不要かを判断しながら開発を進めているということを聞いて、提供する価値の意義を常に考えながら開発に向き合っている組織だと感じました。
Sansanでなら、これまでtoCで培ってきた考え方は活用できるし、自分の中に「toBだからtoCだから」と垣根を設ける必要はないと思いました。もしかしたらtoBへの期待値があまり高くなかったことがギャップになり、プラスに働いたのかもしれないですね(笑)。

toCからtoBへの転職で、不安は感じませんでしたか?

そこはあまり感じませんでしたね。逆に、ユーザーにとってそのサービスが本当に価値があるかどうかの冷静な判断において、toBの利点もあると考えるようになりました。toCのサービスでは、開発者自身がサービスのユーザーであることがよくあります。その場合、自分ならこの機能があったら嬉しい、という根拠の薄い先入観が入ってしまうことがあるんです。
一方、Sansanのサービスでは自分がヘビーユーザーでないからこそ、プロダクトに対して一歩引いた目線で見ることができます。これは合理的な意思決定をする上でとても重要なことです。

エンジニアが考え発信し
プロダクトが成長

入社してから現在までのキャリアサマリを教えてください。

2019年に入社してからは一貫して営業DXサービス「Sansan」のiOSアプリの開発を担当しています。最初の2年くらいは当時の開発スタイルやアーキテクチャを理解し、時には改善を回しながらアプリの運用と開発を行っていました。
その後は、アプリの開発チームのリーダーとして、メンバーの育成やチームビルディングの観点で施策を考え実行し検証するという、いわゆるチームマネジメントに関わる仕事も行っています。

実際に働いて、Sansanの技術本部ならではと感じる特徴はなんですか?

端的に言うならば、「運用は柔軟に、ルールは厳格に」です。

というと?

Sansanでは、機能開発する時に企画段階でリファインメントという会議があるのですが、そこでは、PdMが持ってきた企画に対して、プロダクトにとって本当に必要かどうかをエンジニアと議論し、合意形成を取ります。機能が本当に意味があるのかをエンジニア自らが考えることは、プロダクトグロースする上で非常に有用です。

エンジニアが納得した上で作る、ということですね。

まさにそれが狙いだと思います。ただ、あまりに議論が白熱すると今度はスピードが犠牲になってしまう。だからと言って、スピードだけを重視して、既に出来上がったプロセスに乗っかるのでは大きな変化は起きません。運用の柔軟さを保ちつつ、品質とスピード感の両方を満たすために試行錯誤しながら開発を行う姿勢はSansan技術本部にいて常に感じますし、それはSansan特有の文化なんじゃないかと思います。

スピード感と品質、運用の柔軟さが色濃く出た案件といえば、2020年に新型コロナウイルスが猛威を振るう中、開発されたオンライン名刺機能でしょうか。当時はエンジニアとしてどう関わっていました?

あのときは現場でコードを書いていました。毎日のように決定が変わったり修正事項が加わったりする状況でしたが、変わったならやるしかない!と皆が前向きで現場の士気も高かったです。
自分が関わっている案件を一回止めて全員とりあえずここに注力しよう!という感じの勢いで(笑)、本当に大変でしたが、不思議とあんなこともうやりたくないとは思っていないというか。あのときの一致団結感はすごかったですし、楽しかったんですよね。
あんな風にひとつの機能に対して全員で取り掛かる経験は前職も含めて初めてでしたし、チームでものづくりをしている体感が強く残る体験でしたね。

仕事の達成感につながる
フィードバックの質と濃さが圧倒的

ほかに開発をする中で感じた、Sansanの魅力や面白さはありますか?

toBだからとか、toCだからというのは関係ないと思いますが、フィードバックの質と濃さは抜きん出てると思います。具体的には当社が採用しているコミュニケーションツールのSlackではユーザーからのフィードバックが毎日投稿されているような環境で、プロダクトのユースケースが具体的に書かれていて、どんな問題が起きたのかを細かく見ることができます。それでいてどんな些細なフィードバックも投稿OKとしています。
ここまで丁寧に、また根拠を持って困ったことを提示されるのは、私も初めての経験でした。
もちろん逆も然りで困ったことだけではなく、この機能がこういう業務の改善につながった等のプラスのフィードバックもわかりやすくもらえるので、それは嬉しいポイントです。会社自体がこのチャンネルを大事にしていることも含めて、フィードバックの質の高さと濃さは圧倒的だと思います。ここでの投稿には代表の寺田も全てリアクションしています。

働き方もこの数年でだいぶ変わったと思います。

そうですね。数年前まではここまでリモートが主流になるとは思っていませんでした。現在は、バーチャルオフィスツールを入れて、オフラインと同等のオフィス感を出せるよう、例えば週に1回雑談会を行って仕事に関係ない時間を作るなどの取り組みを行っています。
私は地方勤務なのですが、不便さや距離感を感じていないのも、これまでいろいろな施策を続けてきた結果だろうと思います。

話を聞いていると、チームの心理的安全性は高そうですね。

そうだと嬉しいです。メンバーが安心して仕事ができているかなというのは毎日悩みますが、マネジャーの立場になってみて、メンバーの皆が快適に仕事をしている姿を見るのが嬉しいことにも気づきましたね。

では最後に、どんなエンジニアと一緒に働きたいと思いますか?

先にも話した通り、やはりコードを書くことだけではなく、プロダクトに価値を提供し続けようという意思を持っている人です。ユーザーが目的を達成するまでのシナリオを常に描きながら、ものづくりに関われる人とはぜひ一緒に働きたいです。
そしてオーナーシップを持ってプロジェクトを前に進められることも大事です。プロジェクトを進める中ではいろいろな問題が起きます。
その中できちんと自分のできることを見つけて、周りを巻き込みながら前向きにスピード感を持って進められる、マネジメントに長けた人とぜひ一緒に働きたいと思っています。
いつか世界中のビジネスシーンで使われることを目指したプロダクトづくりに興味がある方は、ぜひ一度お話をしたいです。もし「toB」「toC」といったフィルターがあるとしたら、きっとその考えは無くなるはずです。

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interview&text: mimi編集部 photo: 高橋 淳