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Sansanの
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Sansanのカスタマーサクセスは企業変革コンサルで顧客を成功に導く

 

近年浸透してきたカスタマーサクセスというキーワード。Sansanでは2012年にカスタマーサクセス部(以下、CS部)を設立し、早くから組織を拡大してきました。「顧客の真の成功」に向き合うCS部が現在取り組んでいる新たな目標や課題解決、そして求めている人材について、部長の児玉と部の設立時から所属する渡邊に詳しく話を聞きました。

 

PROFILE

児玉 悠子Yuko Kodama
執行役員/Sansan事業部カスタマーサクセス部 部長

人材業界でのパートナーセールス、保険代理店での社長室業務を経験し、2013年にSansan株式会社へ入社。営業DXサービス「Sansan」の大企業向け営業職に従事した後、ビジネス開発部門でアライアンス業務に携わる。営業部門でのマネジメントを経て、現在は事業のカスタマーサクセス領域とコミュニティー戦略を指揮する。

渡邊 卓也Takuya Watanabe
Sansan事業部カスタマーサクセス部 カスタマーサクセスマネジャー

SIer、外資系ITベンダーを経て2008年にSansan株式会社入社。カスタマーサクセス部の前身であるサービス部、営業部を経て2015年より現職。現在は大手金融系のお客さまを中心にエンタープライズ領域の運用支援に携わる。


2007年の創業時から存在した
カスタマーサクセスという概念

最初に、二人の役割と現在取り組んでいることを教えてください。

児玉:CS部の部長として、多くのお客さまに当社のプロダクトが提供する価値を届け、ビジネスを成功へと導くことに取り組んでいます。

CS部は「プロダクトの価値を届け、想像を超える未来にお客さまを導く」をミッションとしています。常に変化する顧客のニーズを捉え、サービスの進化をリードする存在を目指していくという想いを込めていて、これを実現することがSansanのビジョンである「ビジネスインフラになる」につながると考えています。

具体的には、サービス導入後の顧客に対し責任を持つ役割を担っています。運用提案などを行ってサービスを活用してもらい、顧客が描くビジョンを達成できるよう伴走する。その中で私は、顧客の成功に重きを置いた目標設計や業務プロセスの改善や、データに基づいた戦略立案をするためのデータ基盤の構築を実行し、組織を運営しています。

渡邊:私はエンタープライズ領域のお客さまのカスタマーサクセスを担当しています。お客さまのビジョン達成や事業課題解決のための活用支援を行いながら、CS部の運営や教育にも携わっています。

CS部のミッション実現のために、どのような指標を重視していますか?

児玉:Sansanの最大の価値は、データベースを活用して営業活動を変革することです。そのため、データベースを構築し、それを活用して成果を上げている企業がどれだけ増えているかを重視しています。

これまでは解約率を下げることを重視し、さまざまな施策を行ってきました。その結果、現在営業DXサービス「Sansan」の解約率は0.44%(2023年5月時点)です。これは今まで顧客のオンボーディングに力を入れてきた成果で、SaaSビジネスにおいてこの解約率は世界的に見ても珍しいほど低いと言われています。そしてある程度型が整い、解約率が維持できることが見込まれるようになりました。だからこそ、私たちは、次へと進む時期だと考えています。

真剣にお客さまのビジネスの成功に焦点を当て、しっかりと向き合う。そのカルチャーは、SansanのCSならではの特長ではないでしょうか。

渡邊:なぜSansanのCSにそのようなカルチャーがあるのかと言えば、カスタマーサクセスという概念が浸透する前からその役割を果たす組織があったことが大きく関係しています。


コンサルティングスキルを
向上する取り組み

現在それぞれが感じている、CS部の課題を教えてください。

児玉:私たちは、お客さまに対して企業変革論を基にしたコンサルティングを行っています。お客さまの成功に向けてコミットするためには、これまで以上にコンサルティングスキルを高めなければいけません。お客さまの事業方針や営業戦略を踏まえ、Sansanのデータベースをどう活用しビジネスを推進すべきかを提案する力を身につける必要があります。しかし現状はまだメンバー間のスキルに差があります。それが目下の課題だと感じています。

そのスキルの差はどのように埋めるのですか?

児玉:渡邊が、メンバーの育成を目的とした独自の仕組みとして教育プログラムを整備し、その浸透に取り組んでいます。

それはどのような内容なのでしょうか。

渡邊:CS部の組織力強化を目的として、お客さま企業を「組織」「人」「ビジョン」の観点から分析し、それを明確にするフレームワークを作りました。

企業規模が大きくなると組織構造が多様で複雑になります。その結果、カスタマーサクセスとしての対応が個々の知識に依存する傾向がありました。そのため、メンバー間でナレッジを共有することでクオリティの高い提案をし、結果としてお客さまを成功に導くことを目的として取り組んでいます。

市場やプロダクト、組織などの変化を観察しながら、これらの仕組み自体も継続的に改善していきたいと考えています。


コンサル経験を活かし
挑戦できる環境がある

CS部内はどんなカルチャーがあると感じますか?

渡邊:主体的な挑戦ができる環境があります。SansanやCS部はその人数規模からすでに確立された組織と思われがちですが、実はそうではありません。特に、組織にとって足りない、必要だという部分は、主体性をもって仕組みや形を作ることができます。

代表の寺田は以前「良い会社を作りたいのではなく、ミッションを達成するためのいわばプロジェクトを遂行している」と語っていました。まさにその思考が会社全体に浸透しています。「出会いからイノベーションを生み出す」というミッションが先にあり、その実現のためなら組織のあり方や仕組みも変え、最適な形を追求する文化があります。

児玉:多くの挑戦が生まれる背景には、高い目標を設定していることも関係しています。通常の方法では達成できない目標に対して、新たなチャレンジをする必要性が生じるのです。だから私は常に高い部門目標を掲げ、メンバーの視野を広げることを心がけています。


多様なステークホルダーを巻き込み
顧客の営業変革に取り組む

最後に、CS部ではどんな人材を求めていますか?

児玉:CS部のミッション「プロダクトの価値を届け、想像を超える未来にお客さまを導く」の実現のためにも、コンサルティング経験者やエンタープライズ企業へのソリューション営業経験者が必要です。

Sansanのように顧客の営業活動そのものを根本から変革し、新しい価値の創出を提案するサービスは、課題解決型のサービスと比較すると、営業の難易度が非常に高いと感じています。特に、CS部の役割は「導入後のサービス活用支援」ですが、その「活用」までに導くことが難しく、戦略性を持ってお客さまをリードしなければいけません。だからこそ、先に挙げた経験のある方々のスキルが必要なのです。

渡邊:CS部は、お客さまとプロダクト、営業とお客さまをつなぐハブとしての役割も担っています。ハブとして機能するためには、一方の視点に偏らず、物事を多面的に見て最適解を見つける力と、自らの意志と意図を持ちつつ周囲と協働する姿勢が求められます。

また、時にはお客さまからの要望をプロダクトに反映させるなど、プロダクトを進化させるプロセスに関わることもあります。ここでもやはり、社内の協力者を巻き込んで動かす力が必要です。

自らの意志と意図を持ちつつも、CSとしてあくまでお客さまの成功と向き合い、協力しあえる方とぜひ一緒にお客さまのビジネスの成功にコミットしたいです。

 

 

text&photo: mimi