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Sansanの
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ビジョンの実現に向け、顧客の未来と事業成長をリードする

新たな価値を提供し、市場を切り拓いてきた営業DXサービス「Sansan」インボイス管理サービス「Bill One」。その成功は、「マーケットを創る」という強い想い、そして顧客に向き合いリードを続ける営業力があってこそだったとか。今回は、両事業部の事業部長を迎え、これまでの事業の変遷と、事業成長を続けてきた背景、求める人物像を聞きました。

 

PROFILE

小川 泰正Yasumasa Ogawa
執行役員/Sansan事業部 事業部長

2015年にSansan株式会社に入社し、執行役員として営業DXサービス「Sansan」のカスタマーサクセス、マーケティングなどを牽引。2020年よりEight事業部にてプロダクト刷新、事業の推進に従事。2023年、Sansan事業の責任者に着任。

大西 勝也Katsuya Ohnishi
執行役員/Bill One事業部 事業部長

2011年、Sansan株式会社へ入社。営業担当を経て、2012年からSansan事業のマーケティングを統括。2018年よりEight事業で企業向けサービスの立ち上げを行い、2020年12月からBill One事業の責任者を務める。


進化を続ける「Sansan」、急成長中の「Bill One」

それぞれの事業の変遷と、現在向き合っていることを教えてください。

小川営業DXサービス「Sansan」は会社と同じく18期目を迎えます。契約件数は9000社を突破し、法人向け名刺管理サービス市場ではシェアNo.1(※1)。月次解約率も世界水準の低さを保っており、我々が掲げている「ビジネスインフラになる」というビジョンに近づいている手触り感を持っています。

とは言っても、ここに至るまで苦しい時期もありました。「名刺管理サービス」という市場は私たちが作り上げてきたものの、コロナ禍でオフラインの接点が減る中、成長が鈍化。ここ数年は、Sansanを「名刺管理サービス」から「営業DXサービス」へと進化させることへ注力してきました。

※1 出典:営業支援DXにおける名刺管理サービスの最新動向2024(2024年1月 シード・プランニング調査)

そして今、名刺から作られる人物情報だけでなく、100万件を超える企業情報が搭載されました。今後は600万件を超える拠点情報まで拡張を予定しています。人と企業と拠点の情報が集まることで、営業上で欠かせない情報が入ってくる状態になったのです。

私は現在、進化したSansanを再び成長曲線に乗せることに向き合っています。毎月、新たなメンバーがジョインしていることを踏まえ、育成体制も整えながらその成長曲線を高い角度で伸ばすべく、何ができるかを考えています。

大西インボイス管理サービス「Bill One」は、サービスローンチから5年目。Bill Oneができて初めて「請求書を受け取る」というマーケットが作られたので、Sansanと同じく市場を創ってきたサービスです。目指すのは、「請求書はBill Oneでいいですか?」という会話が当たり前になる世界。すなわち、Bill Oneがビジネスインフラになる世界を実現したいと考えています。

その最初のマイルストーンとして、T2D3(※2)の達成に向き合っています。まだ日本でT2D3を達成したプロダクトはなく、海外を含めても数える程しかないと言われるなか、4年目が終了した時点でT2D3を上回るスピードで成長している状況です。

※2 SaaSの売上を前年の3倍、3倍、2倍、2倍、2倍と上昇させていくこと。SaaSの理想的な成長モデル。

事業を成功へ導いた「風を起こし、
イノベーションを生み出したい」という想い

進化を続けてきたSansanと、急成長を遂げるBill One。どちらも新たな市場を切り拓き、各業界で高いシェア率を誇っています。それを可能にした背景には何があったと考えていますか?

小川:「風を追いかけるのではなく、風を起こす」という想いを大切にしてきました。つまり、そこにマーケットがあるからプロダクトを作るのではなく、マーケット自体を自ら創り出すということです。この想いがなければ「Sansan」というプロダクトは存在せず、いまだに名刺管理は紙のままアナログで管理され続けていたかもしれません。

また、顧客の潜在的な課題を見つけてイノベーションを起こすために、プロダクトの進化には特にこだわってきました。顧客の声を聞いて、それをプロダクトに反映することは当然ながら、それに加えて、顧客がまだ気がついていない潜在的な課題をプロダクトに反映し、顧客をリードすることを意識したからこそ事業を成長させることができたと考えています。

大西:Bill Oneが最速で成長を続けてきた背景には、大きく3つのポイントがあります。1つ目がプロダクトのエッジ。2つ目が当社のアセット。そして3つ目が、顧客の未来をリードする営業力です。

Bill Oneは、「あらゆる請求書をオンラインで受け取る」という価値でエッジを立てました。本来、経理担当者は取引先が100社あれば100通りのフォーマットや送付方法で請求書を受け取らなくてはいけないんです。その状況下で、例えば受け取る側が請求情報を入力するツールを指定しても、送付する側はその一社だけのために特別な対応はできない。請求書発行は社内のフローを変えれば済む話ですが、受領は取引先がいるのでなかなかDXが実現できなかったんです。それをこれまでのフォーマットや送付方法を変えずに済む、つまり取引先にも負荷をかけないDXをかなえたのがBill Oneです。

これを実現できたのは、Sansanで培ってきたアセットがあったからです。名刺という紙の媒体をデジタルに置き換えることに向き合ってきたからこそ、アナログな請求書をデジタル化する体制を整えることができたのです。

そして最後に、お客さまを未来に先導する営業の力。経理は、経営管理の略と言われるほど経営に示唆を与える重要な情報を扱っています。労力をかけなくていい部分はDX化して置き換え、より付加価値が発揮できるような仕事に人的資本を投入すれば、経営の強化につながる。そういった、顧客が本当に実現したい姿をつかんだ上で訴求ストーリーを作り、その未来へ導いていくことが必要なんです。そういった営業力があるからこそ、これだけの成長率を保つことができているのだと考えています。

両事業部に欠かせない、顧客をリードする姿勢

各事業組織のカルチャーについて教えてください。

小川:Sansan事業部では、2023年末にサービスのタグラインを「名刺管理から、収益を最大化する」に変更しました。これは9000社の顧客の声を聞く中で、Sansanがビジネス機会の最大化による売上貢献や、生産性向上によるコスト削減に貢献できる事例が非常に多くあると気づいたからです。営業DXサービスとしてお客さまの事業成長にもっと貢献していきたい、そうすれば「Sansanがないと営業活動が進まない」という「なくてはならないプロダクト」になるだろうと。つまり、それこそがビジネスインフラにつながっていくんだと思っています。

これを実現するために、当社のバリューである「Lead the customer」を掲げています。営業メンバーとは「圧倒的な価値を提供して、お客さまの収益の最大化を目指し、未来をリードしていこう」という話を常にしています。

大西:「Lead the customer」の姿勢はBill One事業部でも重要です。ただ、SansanとBill Oneでは、「そこに既存の業務があるか」という点で大きな違いがあるんです。元々組織で名刺をデータ化し管理/共有していたケースは少ないですが、請求書を受け取る業務はすでにあるもの。だからBill One事業部の私たちが相対するのは経理のプロであり、営業には彼らと同等の知識が必要になります。その上で、絶対に止めてはいけない経理業務が円滑に回る状態を作り、お客さまの実現したい未来に向けてリードしていく。実現したい状態をお客さま自身も解像度高く言語化できているわけではないからこそ、営業がうまくリードしていくことが大事であり、その点はどちらの事業においても共通する部分です。

Sansanの営業が大切にする価値観を表現したステートメント

「顧客の未来をリードする」

Sansanの営業が見据える先にあるもの。
それは顧客の事業成長。
潜在的な課題を見つけて解決すること。
言葉にするのは簡単だが、実行するのは難しい。

だからこそ、私たちの営業活動は、
顧客に根付いている文化や組織体制、
目指すビジョン、顕在化している課題を
知るところから始まる。

そこで手にした情報と、社内にあるツールやデータ、
同じ志を持った仲間からの助言を駆使し、
未来のシナリオを描いていく。

Sansanのプロダクトを通じて新たな体験を届け、
想像を超える世界へ顧客を導くために。

求めるのは、
世界を変える仕事に挑める人

両事業部に共通する「Lead the customer」。今後も顧客の未来をリードしていくために、ポイントとなる点は何でしょうか?

小川:「営業DXとは何か」を言語化することです。つまり、営業DXによって何がどう変わるのか、それが結果的にどんなROI(※3)を出せるのかを提示することが必要だと考えています。すでに多くの企業がDXに取り組んでいる一方で、その正解は見えにくいからです。

元々組織で名刺をデータ化し管理/共有していたケースは多くありません。Sansanは、そういったこれまでに顕在化していない業務から収益の最大化を生み出していく。

収益貢献につながっている顧客の事例は多くありますが、まだSansanを利用していない企業にとっては、収益にどうインパクトが出るのかは想像しにくいものです。だからこそ我々が「営業DXとは何か」を言語化し、そのROIを伝えることに向き合っています。

※3 Return On Investmentの略。投資に対して、どれほどの利益が上がったのかを示す指標。

Bill One事業部ではいかがでしょうか?

大西:請求書は鎌倉時代から紙でやり取りされていると言われており、変わっていないんです。つまり、それほど請求書は重要で、変わることはリスクだと考えられてきたということ。お客さまの未来をどう描き、それを実現するかは営業にかかっていると言ってもいいでしょう。ビジネスインフラになるためには、そうした「Bill One」のストーリーを語るセールスという難易度の高い仕事をどれだけやり切れるかが重要になります。

やり方はいくらでもあります。今やっていることは誰かが作り上げたものであり、それが最善とは限りません。だからこそ新しいメンバーには「もっとこうした方がいい」と変えていってほしいですし、機動力高く変化を起こしてほしいですね。

T2D3は最初のマイルストーンであって、通過点に過ぎません。ゴールはビジネスインフラになることなので、そういった「世界を変える仕事」に一緒に挑んでくれる人をお待ちしています。

小川:2つの事業に共通する、「風を追いかけるのではなく、風を起こしていく」というスタンスの中で営業ができる環境は貴重だと考えています。そして「世界を変える当たり前をつくる」という仕事ができるのも、何にも変え難いことです。抽象度の高い潜在的な課題を解決するサービスを扱う営業は簡単ではないからこそ、身につくビジネススキルも大きいですし、それを一定の経営基盤の上で経験できることも数少ないのではないでしょうか。顧客の未来をリードし、一緒に「ビジネスインフラになる」ことへ挑戦してくれる方をお待ちしています。

ありがとうございました。

 

 

text&photo: mimi