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Sansanの
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自分の信念と行動が人を動かす

こんにちは。人事部の河野です。

先日は、Sansan初の長期インターン生の一人、山村真生さんに長期インターンシップに参加した感想をレポートしてもらいました。

今回は、同じく長期インターンシップでSansan事業部に配属されていた松浦禎也さんと、そのメンターを務めた社員へのインタビューを掲載します!

Sansanで実際に働いている社員と一緒になって、自分の頭で考え、体を動かし、形にするという経験を通して、そこにどんな苦労や成長があったのか、話を聞いてきました。

プロフィール

メンター(Top写真右)
志賀由美子
Sansan事業部マーケティング部コンテンツ企画グループ リーダー

まずはお二人のことを教えてください。

松浦:早稲田大学政治経済学部3年の松浦禎也です。大学では、行動経済学を専攻しています。在学中には、ベトナムで日本語学校の立ち上げに参加し、僕自身も現地の学生に日本語を教えた経験を持っています。

志賀:Sansan事業部マーケティング部のコンテンツ企画グループでリーダーを務めています。コンテンツ企画グループは、マーケティングから営業段階までさまざまなシーンで活用されるコンテンツの企画・制作し、「Sansan」というプロダクトの価値や可能性をお客様へ伝える役割を担っています。

成果に正面から対峙して、自分の殻を破りたかった

Sansanの長期インターンシップに挑戦しようと思ったのは、なぜですか?

松浦:理由は、大きく2つありました。1つ目は、長期インターンシップの説明会で人事の方から伺った、「Sansanは、未来の当たり前を創造しようとしている」という点に興味を持ったためです。この組織に飛び込んで、「未来の当たり前を創造する」とは、どういうことなのか体感したいと思いました。二つ目は、自分自身の成長のためです。僕は、自分の考えを主張し、人を巻き込んで行動することに苦手意識を持っていました。長期インターンシップの説明会で「皆さん自身で考えて、成果を出してほしい」という言葉を聞き、その苦手意識を克服できるのでは、と感じました。

今回、松浦さんが3カ月間で取り組んだのは、どんな内容の仕事でしたか?

松浦:僕に与えられたミッションは、「Sansanとロボットを掛け合わせて、ロボットが名刺交換をする世界観を作ること。その第一歩目として、セミナー(Sansanが主催する)でロボットを活用すること」でした。具体的には、ミッション達成に向けたスケジュールの設計から始まり、情報収集のためにすでにロボットを活用しているセミナーに実際に足を運ぶこともしました。

このミッションを任せた背景には、どんなことがありましたか?

志賀:マーケティングとして、「Sansan=名刺管理」という認知は広く取れていると考えていますが、Sansanで名刺管理を行うことによって実現できる世界や、名刺というデータ自体にどのような価値が秘められているかについては、いまだ十分に知られていないという課題感を持っていました。だからこそ、Sansanの中で形成されるデータの価値を具体的に届けるようなコンテンツを作ることが必要だと、ずっと思っていました。
そのコンテンツを発信するシーンとして選んだのが、展示会です。展示会では、ブースを訪れたお客様へサービスの簡単な説明を差し上げたり、ニーズや課題などをヒアリングを行う機会があります。ただ、展示会のブースで応対する担当者は、すでに会社間で接点を持っていた場合であっても、必ずしもそのブースに来訪された企業を担当している担当者ではないわけです。展示会で名刺交換した際に、現段階でその会社と取引があるのか、あるいは案件として商談が進んでいるのか、社内の誰かと接点を持っているのか……など、そうした来訪された方の企業に関するさまざまな情報が即座に分かれば、より興味を引き出すこともできるかもしれませんし、お客様にとって有益な情報を提供できるかもしれない、と思ったのがきっかけです。応対する際に、お客様が目の前にいるにもかかわらず情報を検索しながら応対することは失礼と感じる方もいらっしゃると思いますが、例えばSansanをはじめとした、さまざまな顧客情報のデータをロボットに連携させておき、展示会でロボットに名刺交換させて来訪者の企業にひも付いた情報を呼び出し、最新のステータスを把握した上で会話をさせることで、ゼロからの説明やヒアリングすることなく、応対者によらない具体的かつ個別的な会話ができ、スピーディーにその後の商談へつなげられる可能性が出ると考えました。そうすることで、名刺交換という出会いに潜在する価値をその場でリアルに感じてもらうことができれば、潜在顧客層へ新たな価値が提供できる、と考えました。この仮説を検証するに当たっての最初の段階として、自社が主催するセミナーでのロボットの活用を検討することとなりました。

Sansanに蓄積されたデータとロボットを掛け合わせることで新たな価値を提供することできると、語る志賀。

答えのない問いに向き合う難しさ

松浦さんは、このミッションに取り組んでみて、どんなところが大変でしたか?

松浦:新しい取り組みであったため、どこから手を付ければ良いのか分からず、まず何をすべきかを考えることがとても大変でした。自分なりに企画しても欠点が見つかるばかりで成果に結び付かず、失敗の連続で気持ちを前向きに保つことも難しかったです。しかし、弱音を吐いてばかりでは前に進みませんので、企画を改善する糸口を見つけるために、志賀さんをはじめ、他部署の方にも何度もヒアリングを行って、泥臭く情報を取りにいきました。そういった試行錯誤を繰り返しながら、最終的にSansanが主催するセミナーでロボットに5分程度のプレゼンテーションをさせることができた時には、大きな達成感が得られました。

社員を巻き込みながら仕事を進めたのは素晴らしいですね。志賀さんには、松浦さんの苦労はどのように映っていましたか?

志賀:正直、想定したとおりでしたね(笑)。実際のビジネスを経験していない学生の段階で、顧客情報や取引先に関するデータがビジネスシーンにおいてどんな価値を発揮するのかをイメージすることは、かなり難易度が高いですから。「Sansanというプロダクトに蓄積されるデータに秘められた可能性」という抽象的なものについて企画を考えて、それを実行するというプロセスに苦労しているようでした。

自分自身で考えて、やり抜いてもらいたかった

苦労している松浦さんに対して、志賀さんはどんな距離感で接していたのですか?

志賀:最初は、彼の様子を見ていました。彼自身、自分で考えて行動して何かを生み出したいという目的意識を持っていました。その目的意識を生かして彼の成長を促したいと思っていたんです。もちろん、私が手取り足取り教えてあげることはできますが、それをしてしまうと、彼自身が企画内容を考え、手段を模索するプロセスが抜けてしまい、結果的に成長機会が失われると思いました。私は、実現したいゴール、世界観を繰り返し説明し、彼自身がどう考え、実行していきたいか問いかける一方で、チームのメンバーには松浦さんに積極的に声を掛けてもらい、行き詰まってないか、行き詰まっているのだとすれば具体的にどこで困っているのかフォローしてもらうことで、上手くバランスを取りました。また、分からない点に関してインプットが必要となったときにも、チームのメンバーはサポートしてくれていました。

役割分担をして、松浦さんとの距離感を意図的に変えていたんですね。メンターとの距離感の話が出ましたが、松浦さんにとって志賀さんはどんな存在でしたか?

松浦:Sansanのお母さんのような存在でした(笑)。少し離れたところにいるのですが、僕が本当に困ったときには手を差し伸べて下さったので、「成果を必ず残す」という目標に向けたモチベーションアップにつながりました。悩みすぎて地に足が付かず、目の前のことに集中できていなかったときに、散歩しながらミーティングを行っていただいたときには、精神的に助けられました。

屈託のない笑顔で志賀のことを「Sansanのお母さん」と、話す松浦さん。人の話を聞き、それを自分の糧に変える素直さが、彼の魅力です。

「Sansanのお母さん」と言われていますが、どうですか?

志賀:そうですね~。どちらかというと私は、背中で示すお父さんタイプだと思います(笑)。チームの他のメンバーたちが、面倒見の良いお母さんのような立場でしたね。

自分が正しいと思うことをまっとうする

志賀さん以外にも現場社員とコミュニケーションを図る機会は多かったと思うのですが、Sansanの社員から学んだことで印象的なことはありますか?

松浦:社員の方それぞれが自分の信念を持って働いているように感じました。特に新卒入社2年目の方から聞いた、「上司の指示に従って仕事をこなすだけでは意味がない。自分が正しいと思うことを発信し、違和感がある時には腹落ちしていないと言えることが大切」とアドバイスを頂いた時には目からうろこでした。それまでは周りから言われたことを愚直にやることばかりを考えていた自分でしたが、自分の考えに自信を持って、自分が違うと判断した際には勇気を持ってそれを周りに伝えていくようになりました。

志賀さんから見て、この3カ月で松浦さんはどんな成長を遂げたと思いますか?

志賀:言語化する力は、かなり磨かれたと思います。当初は、漠然とよく分からないと言っていて、どこまで分かっていて、何に行き詰まっているのかを明確に説明できていなかったように思います。私やメンバーのサポートを受けながら、自分が理解している範囲と理解できていない範囲を整理して、言語化していくことを繰り返すことで、最後には自分の納得できていない部分がどこなのかをきちんと言語化して、課題解決をスピーディーに行えるところまで成長したと思います。この力は、ビジネスの場面ではとても重要視されるものですし、自らに考えられる力を付けたいというのは、今回の長期インターンシップに参加した目的の1つでもあったと思いますから、その点で素晴らしい成長を果たしたと思います。また、実務面では、マーケティングの醍醐味を感じてもらえたとも思っています。顕在化していない価値を世の中に届けることがマーケティングの役割の一つです。まだ見ぬ価値だからこそ、誰にどうやって届けるのか、試行錯誤し続けることの難しさや面白さを体感してもらえたのではないかと思います。

松浦さんの3カ月間の成長を嬉しそうに話す志賀。その話に松浦さんと私もついつい嬉しくなってしまいました。

周りを巻き込むことで大きなことを成し遂げられる

松浦さんにとって、仕事に対する考えに変化はありましたか?

松浦:周りを巻き込むことの大切さを学びました。正直、自分一人の力だけでは何もできなかった、というのが本音です。そんな中で、自分から社員の方をランチに誘って、Sansanが持つデータの価値についての話を聞いたり、自分が担当している仕事についてディスカッションをしたりすることで、段々と周りの人が協力してくれるようになりました。困ったときにはアドバイスを頂くことができるようになり、自分が持っている1の力が10、100へと大きくなったような感覚がありました。成果を最大にするためには、自分の信念を持って人と接し、多くの人を巻き込むことが必要なことなのだと実感しました。

最後に、二人はどんな人にSansanの長期インターンシップをお勧めしますか?

松浦:挑戦心と目的意識を持った人です。新しいことに取り組みたい、世の中を変えることを体感したい、と前のめりの姿勢で飛び込んでいくことができる人であれば、その思いを形にできるフィールドはあると思います。インターンシップ期間中は、悩むことや心が折れそうになってしまうこともあるかもしれませんが、「なぜインターンシップに挑戦したのか」、自分の原点に立ち返って自問し続けながら、粘り強く取り組むことが大切だと思います。

志賀:パッションに尽きますね。「世の中を変える側に行きたい」。この気持ちをどこまで本気で思えるか。インターンシップでは、諦めずにやり続けることが何よりも大切で、苦しいときに踏ん張れるかどうかは、パッションの強さによって大きく差が出ます。イノベーションを起こしたいと強く思っている学生の方にぜひ挑戦してもらいたいです。

いかがでしたか? 今回は、インターン生とそのメンターへのインタビューを通して、長期インターンシップに参加した学生が3カ月間でどんな苦労を乗り越え、成果を出し、学びを得たのか、そしてメンターとして彼を支えた社員の声を紹介しました。これから長期インターンシップ先を検討している学生の皆さんにとって、今回の記事が参考になれば幸いです。

interview & text: 人事部 河野淳平