こんにちは、人事部の田中達也です。今回は、Sansan株式会社のカスタマーサクセス部 Region CSMsの鈴木重人にインタビューを行いました。2年前にSansanに転職し、昨年リニューアルセールスからカスタマーサクセス部へ異動。お客さまの成功に向けてコミットするカスタマーサクセスは、営業とはまた違う事業貢献のあり方があると語ります。その違いや、関西支店ならではの仕事の面白さについて聞きました。
プロフィール
鈴木 重人
ビジネス統括本部 カスタマーサクセス部
2020年にSansan株式社へ入社。西日本営業部関西支店に配属。営業DXサービス「Sansan」を既にご導入いただいているお客さまに向けて、利活用の促進や新ソリューションの提案に従事。前職では大手化学メーカーでの営業を経験。Sansanでは営業提案のほかに、利用ユーザーへ営業活動における名刺管理の活用法を提案している。
歴史ある大手化学メーカーからSansanへ
まずは簡単な自己紹介と、前職ではどのような仕事をしていたのか教えてください。
Sansan株式会社の関西支店、カスタマーサクセス部の鈴木重人です。大学卒業後は、大手化学メーカーで営業をしていました。グローバルなフィールドで働きたいと思い入社し、在職中には海外赴任も経験できました。そこで10年間勤め、2年前よりSansan株式社に入社しました。化学メーカーの営業からSansanへの転職は、大きな変化だと思いますが、その理由は何でしょうか?
前職で扱っていたのは完成品ではなく、その中の素材だったのですが、顧客の要望や需要に合わせて、形を変えて提案するという仕事にはやりがいも感じていました。また、レガシーな環境に身を置くことで仕事の本質などたくさんのことを学べましたが、海外赴任を経て私自身に少しずつ変化が起きました。帰国後は、新しいことに挑戦する楽しさややりがい、学びを得てみたいという気持ちがあり、転職活動を始めました。その中でSansanに決めた理由は?
前職でSansanを導入していたことが大きいです。前職では50代が半分以上を占める職場だったので、新しいITツールを導入すること自体が難しい環境でした。それが営業DXサービス「Sansan」に関しては、みんなが抵抗なく使っていたんですよね。これはすごいことだと思いました。あらゆるDXツールを使っていくことは今後どの会社でも必須ですが、「Sansan」は、その入り口になれるプロダクトだと感じました。それを世の中に広めていく仕事には、大きなやりがいとチャレンジがありそうだと考えたことがきっかけです。
Sansanがもつ、多様性を受け入れる土壌
入社後の仕事について、率直にどのようなことを感じましたか?
抽象的ですがひとことで言うと「面白い」につきます。その中でも「現場で創造している実感」と「スピード感」が大きな刺激でした。どの企業でも、会社としてやるべきことが上から降りてくるのはもちろんですが、そのやり方や決め方に必要以上の枠がなく、自分たちで決断し実行しているという体感が得られることが面白さだと思っています。ただし、その枠がないからこそ、これまでに考えたこともなかった深い部分まで思考していく必要があるとも感じました。なぜこれをやるべきなのか、その結果が何に繋がるのか、最大限効率的に結果を出すためには何をすべきで何が足りないのかなどあらゆる角度から考えなくてはなりません。
最初は苦労しましたか?
慣れない思考法だったので、もちろん戸惑いもありました。いや、実は今もまだまだ毎日試行錯誤中ではありますが、考えて行動して得られる経験は、自分の力になっているという実感があります。一心不乱に行動だけをする営業、ではない感じと言ったらいいでしょうか、そういう感覚を日々感じますね。Sansanの人は自分で考えて動くことを楽しんでいる人が多いなというのも入社後すぐに感じた印象でした。あともうひとつ、 Sansanの特徴だと思うのは「多様性」です。社員の多様性ですか?
はい。たとえば新卒者が多くを占める会社では、だんだん考え方などが似てくる傾向があるのですが、Sansanには、いろいろな業界から転職してきた人がいて、同じチーム内でも多様な背景や考え、強みを持っている人が集まります。全く違う角度からの発想や考え方を聞ける環境は、それだけで刺激になりますし、自分もアイディアを出しながら議論し一緒に考えていくことで成長につながっていると感じます。いろいろな人がいるだけでなく、Sansanにはそれを自然と受け入れる土壌があるのも強く感じましたね。最初はITとは違う世界から来た私が、ここに馴染めるのかといった不安もありましたが、すぐに受け入れられ私自身の違和感もありませんでした。こういう風土はSansanならではだと思います。
経営者の視点から物事を見る
入社後は、具体的にどんなことをされたのでしょうか?
最初に配属されたのは営業でした。新規の受注ではなく、既存の顧客に対して、解約を防いだり追加の提案を行うリニューアルセールスを行いました。印象に残っていることは何でしょうか?
担当していた企業の中には町工場なども多く、こういった場所でも「Sansan」のツールが使われ役に立っているんだと思いました。そして何百社という企業の方と話をするなかで、いろいろな発見もありましたね。たとえば、私が前職で「Sansan」を使っていたときに感じていた「便利なもの」という認識は共通でどの企業も持っていますが、その上で「Sansan」を「使いこなせていない」と感じている人が一定数いるということ。というのも、私が話をするのは「Sansan」を導入している企業の経営者が多かったので、便利であるのは当たり前だとして、その先に何があるのか、「Sansan」を使うことでどんなことが生み出せるのか、その効果を感じられて初めて「使いこなせている」という満足感に繋がることも学びました。
私がいちユーザーのときに感じていたのとは全く別の視点でプロダクトを捉える必要がありましたし、それを踏まえて、いかに相手の中にある課題や余白に気付いて、そこをどう埋めていくかを考えて話をしなければ、相手には響かないのだということを痛感しました。その1年後に、カスタマーサクセス部へと異動しました。
関西支店のカスタマーサクセス部(以下CS部)の立ち上げに携わったのですよね。
そうです。すでにCS部には2人いたのですが、小規模中規模のカスタマーサクセスには対応できていなかったため、そこに対応できる仕組みを作って欲しいと言われたのが異動の経緯です。今までやってきたリニューアルセールスと、既存のお客さまに向き合うという観点では似た点もあるので、培ってきたお客さまとのコミュニケーションの仕方が活かせると思われたのかもしれません。
配属後はどのようなことを?
ミドル規模の企業に対して、「Sansan」の導入支援を行っていました。前職も含めて10年以上営業に従事していた鈴木さんが、カスタマーサクセスと営業で感じる違いはありますか?
営業もカスタマーサクセスも目的は同じです。お客さまのビジョンにどうすればより近づけるか、お客さまが成功するために何をするべきかを考え、動くこと。ただし、営業の最終目標は、当然ですが売上を上げることです。すべての考え方や活動はその目標に結びつくようにできていますが、カスタマーサクセスには数字という目標がない分、よりダイレクトにお客さまにとっての成功とは何かを聞いて一緒に考え、実現するところまで一緒に伴走することができます。「Sansan」を使って何ができたらよりビジョンに近づくのかは、導入段階ではお客さまも漠然としていることも多いんですね。その部分を探っていくために、お客さまには表面的なことだけではなくその裏側まで開示してもらえるような信頼関係を築きながら、はじめは漠然としていたものを一緒に明確にしていきます。
企業の課題や問題に対して、「Sansan」プロダクトのあらゆるソリューションをもとに一歩踏み出してもらうように導く営業には、瞬発力も必要だと思うんです。
カスタマーサクセス領域では、もっと長い時間軸でこれまで見えていなかったことに向き合える、「受注のその先」を知ることができる面白さがあると思っています。
関西エリアのカスタマーサクセス
ならではのやりがい
カスタマーサクセスとして、やりがいを感じるのはどんなときですか?
お客さまと信頼関係が築けたと感じるときです。チームでも、いかにお客さんとの接点を増やして、その人との関係性に適したコミュニケーションを図るかということはよく話し合っています。これまでの成功事例からうまくいくためのコツや法則が自分の中でつかめたとしても、やはりお客さまが違えば考えていることも課題も違います。そのことを忘れないよう、相手に自分の考えを押し付けたり、お客さまを否定したりするようなコミュニケーションは取らないことを常に心がけています。関係性が作れたお客さまから、「Sansan」を導入して情報の共有がスムーズになった、働き方が変わった、部署間のコミュニケーションが増えた等を言われたときは本当に嬉しいですね。「導入してこんなに変わった」「ありがとう」という言葉が聞けた時は、大きな達成感を感じます。結果だけでなく、お客さんとの信頼関係を築くそのプロセスも楽しめる人は、きっとカスタマーサクセスに向いていると思いますね。
カスタマーサクセス業務を通じて、お客さまが「Sansan」の価値を実感している状態を作り続けること、それが双方のビジネス価値につながる。営業とは違った事業貢献の仕方で存在感を発揮できるのもカスタマーサクセスのやりがいです。
関西と関東ではまた関係性の作り方は違いますか?
違いはあると思いますね。私自身は関東の出身なのですが、関西に2年勤めて、やはり文化の違いを感じますし、そこはすごく面白いですね。もちろん全てに当てはまるわけではありませんが、関西ではコミュニケーションにより感情や情が入った方がスムーズにいくことは多いですね。
そんな文化を踏まえたコミュニケーションでうまくいった事例はありますか?
以前、まだ関係性が築けていない頃にお話を伺おうとしても、あまりいい状態のコミュニケーションが取れないお客さまがいたのですが、ある日思い切って、「今度、仕事抜きで一度話をしませんか」と提案してみたんです。いつもの会議室で行う複数の打ち合わせの時の感じとは別人のように、一対一でプライベートの話も色々と聞かせてくださいました。そして、その後のコミュニケーションがガラッと変わったということはありましたね。関西支店の社内の雰囲気はどうですか?
同じ西日本営業部に所属している岡橋の記事でもカルチャーについて話していますが、関西という土地柄もあってか、オープンで明るい方が多いです。さまざまな部門に所属しているメンバーと近い距離で仕事ができるので、CSに限らず支店として部門を超えたつながりが持てるのも、魅力の1つだと感じます。
今後挑戦したいことを教えてください。
営業組織が急速に大きくなっている西日本では、カスタマーサクセスの導入支援の担当企業数も大きく増えてきています。今は関西のCSがより存在感を出していけるタイミングなのではないかと思っています。この地域ならでは文化を生かした「Sansan」の使い方もあるのではないかと日々探究していますが、その成功事例をこれから組織としてもまた個人としても数多く出していきたいと思っています。text&photo: mimi