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Sansanが迎える歴史的な転換期に、大きな役割を担う「データ戦略部」

こんにちは、mimi編集部です。今回は、Sansan株式会社の技術本部に所属する、データ戦略部の副部長、神原淳史にインタビューを行いました。ビジネスデータの価値を最大化することをミッションとし、データの力でSansanを牽引するための部署「データ戦略部」が現在取り組んでいることやこれからの挑戦について聞きました。

プロフィール

神原 淳史
データ戦略部 副部長/情報セキュリティ部 副部長

情報系専門学校を卒業後、3社でPG、SE、ITコンサルタントとして語学教育系グローバル企業の基幹システム開発等に従事。2014年Sansanに転職。エンジニアとしてSansanプロダクトの機能開発や性能改善を担当。2016年からSansanプロダクトの開発部長。途中新プロダクト立ち上げのテックリードに専念する1年間を経て、2019年から再度Sansanのプロダクト開発責任者。現在はデータ戦略副部長として、全社のプロダクトにおけるデータ戦略の策定・実行に責任を持つ。


名刺管理から企業データベースへ

自己紹介とSansan入社の経緯を教えてください。

データ戦略部副部長の神原淳史です。実はSansanとの出会いは入社した2014年の1、2年前なんです。当時、代表の寺田から僕宛てに、Facebookで「Sansanにジョインしませんか?」といったメッセージがきたんです。どうやらその時期、彼が目をつけたエンジニアに直接メッセージを送るという企画があったようです。
当時Sansanのことは名前は知っていたものの特に注目していたわけでもありませんでした。寺田からのビックリマークがたくさんついたメッセージを見て、「怪しい」と思い返信しなかったんですよね。その後いろいろなタイミングが重なってSansanを受けることになったのですが、その頃はCMも始まり、表参道にオフィスも構えていたこともあって、怪しんでいた気持ちはなくなり、しっかりした会社なのかなと思い直しました(笑)。

入社後はどのような仕事を担当したのですか?

最初は営業DXサービス「Sansan」のエンジニアからスタートして、2年後に当時の開発組織の部長になりました。ただ、マネージャー歴ゼロで挑んだので今思い出すだけでもいろいろと大変でしたね。そこからさらに2年後、あるとき寺田に呼び出されて「またコード書きたくないか」と。
そこで、今度はいちエンジニアとして、データ統合基盤「Sansan Data Hub」の立ち上げに専念しました。1年と少しが経った頃、また寺田に呼び出され、今度は「SansanとSansan Data Hub全体を見てくれ」と(笑)。SansanとSansan Data Hub全体のプロダクト開発責任者としてしばらく奮闘しました。
去年の12月からはデータ戦略部に移り、今に至ります。

現在所属している「データ戦略部」のミッションはなんですか?

今、プロダクト「Sansan」は、「名刺管理」から「営業DXサービス」へ、という歴史的な転換期を迎えています。営業DXサービスとは、企業データベースと接点データベースを組み合わせたユニークなデータベースです。
この転換は、この数年で非対面の接触が増えて、リアルな名刺交換の場が減っていることにも関係しているのですが、このデジタル時代においても必要なデータベースをお客さまに提案していこうとプロダクトのピボットがありました。

企業データベースについて、もう少し詳しく教えてください。

そもそも私たちがこれまでに行ってきた名刺管理とは、お客さまからお預かりした名刺をこちらで正しくデータ化して、またお客さまにお戻しするという形です。そうして出来上がった名刺のデータベースは組織の管理にすれば、営業やマーケティング活動に役立つという点が非常に新しく、これまで多くの企業や人に受け入れられてきました。
ただ、これらは名刺交換した「後」につくられる出会いのデータベースです。そうではなく、まだ会ったことがない、接点をもつべき企業や人はどれくらいあるのか、出会う「前」のデータベースにも焦点を当てたのが、Sansanの企業データベースです。これは、リアルの接点に基づく探し方から一歩先に進んで、デジタル時代の接点の探し方だと思いますし、それを実現するのがSansanの企業データベースです。
世の中にある100万を超える企業のデータベースをSansanの真ん中に置いて、そこに対して名刺交換をすれば名刺の情報が追加され、メールのやり取りをすればメールの情報が、打ち合わせがあったらそれが加わっていく。出会う前の企業のデータベースに、出会った後のいろいろな「接点」としての情報が乗っかっていくコンセプトです。

世界中に散らばった混沌とした情報を
価値あるデータに最適化

ではどうやってそのデータベースをつくるのでしょうか。

企業データベースは、出会う前にすでにあるものですから、これまでのように名刺交換後のユーザーの情報をもとにつくるわけにはいきません。
そこで、強化したのが帝国データバンクとの連携です。Sansan画面から帝国データバンクの企業情報が閲覧できるようにしました。ここでは、売上や従業員数、資本金などの情報が閲覧可能ですが、その企業の役員や管理職にどんな人がいて、どんな人事異動のニュースがあるのかといった企業情報については、他社との提携もあり、さらにここに接点情報が乗っかっていきます。と、言葉にすると簡単ですが、これが技術的にもとても難しいことなんです。

難しいというのは?

同名の企業や人、社名の変更などもあるので、名刺と企業情報の結びつけ方はかなり複雑で難しいです。そういったときに役立つのが、これまで名刺管理で培ってきたメカニズムの「名寄せ機能」です。
これはちょっと伝わりにくいかもしれませんが、世の中には膨大なデータが溢れかえっていますよね。それらの情報は大体混沌としていてそのままでは活用できないことがほとんどです。その情報を法令や個人情報のコンプライアンス的なことも考慮して、市場や技術トレンドなどにも目を配りながら、最適化された使える状態にすることはとても難易度が高いのです。
データ戦略部のミッションとして掲げている「Activating Business Data」は、データを有効化し、活性化するという意味です。混沌としたデータを、使用可能で価値があるデータに仕上げていくのがデータ戦略部の役割で、そうして出来上がったデータベースは、データに基づく意思決定を可能にする「ビジネスインフラ」そのものです。私たちはこれに責任をもって、22年6月から実装しています。

データ戦略部の特徴
「テクノロジー」×「オペレーション」×「データ」

神原さんはデータ戦略部ではどのような役割を?

僕は、データ戦略が打ち立てた大きなビジョンや戦略に対して、どうしたらそれを実行できるのかをエンジニアリングから支える立場です。

データ戦略部のエンジニアリングにはどんな特徴がありますか?

「テクノロジー」と「オペレーション」と「データ」という3つのキーワードがあると思います。
ユーザーから預かったものを正確にデータにすることももちろんテクノロジーが必要ですが、データ戦略部はデータそのものを分析して加工し、解釈をつけるという踏み込んだデータの扱い方が特徴です。
そして2番目のオペレーションも特徴的です。先ほどもお伝えしましたが、データの多くは混沌としていて、そのまま機械に渡してもまともに解釈できないこともあります。人が判断して最適化するものとAIで解釈させるもの、そのふたつを掛け合わせながら解決していることが特徴です。

Sansanを生まれ変わらせるキーとなる役割

データ戦略部に合っている人、求めている人というのはどんな人ですか?

エンジニア視点で言うと、データ戦略部がつくるものは、ユーザーに実際に触ってもらう機能ではありません。すべての基盤となるデータをつくり下支えすること、それがSansanを生まれ変わらせるキーとなるのですが、そういうことにやりがいを感じて燃えるような、玄人好みのと言ったらいいのでしょうか(笑)、そういう人が合っていると思います。
そしてデータが持つ大きな可能性を信じている人、だからこそデータを重視する部署で働きたいという人に来てもらいたいです。

最後に現在向き合っている挑戦について教えてください。

僕たちは、機械の力を使ってあらゆる情報を集め、人の力で意味づけをするなどいろいろな打ち手でテクノロジーとデータとオペレーションを掛け合わせた独自のデータベースを仕上げようとしています。僕はエンジニアとして入社してからずっといろいろなことに挑戦してきましたがその多くは、難しいけれどきっとやればできるはずだと思えるものでした。
ですが今チャレンジしていることは僕自身がやれるという確信がない、でもどうしてもやりたい、そんな領域に必死でチャレンジしています。おそらくこの1、2年がこのプロジェクトの醍醐味であり、すごく面白いフェーズじゃないかと思い、日々挑戦しています。
また、Sansanがグローバルで勝負するという面においても挑戦のしがいがあると思っています。国内の企業情報というのは、アメリカ等のビック・テックといえどもそう簡単には獲得できません。まず国内で最高の企業データベースを作り地歩を固める。そして対象をアジアに広げ、ゆくゆくは世界へ。十分戦えると思っています。Sansanをグローバルカンパニーにするというという点においても、データ戦略部が取り組む企業データベースが重要な役割を担っていると思い、これからも挑戦していきたいです。

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text&photo: mimi