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拠点ならではの強みを活かす。Sansanの拠点立ち上げと組織づくり。

こんにちは、mimi編集部です。
今回は、Sansan株式会社のBill One Engineering Unit部長の大西真央にインタビューを行いました。現在、拠点立ち上げが次々と行われているSansanですが、初めての試みは関西支店から始まりました。立ち上げを発案し、組織づくりに携わった大西に、関西支店が成長、拡大を続ける理由、拠点づくりで心がけたこと、またSansanの支店で働く面白さを聞きました。

プロフィール

大西 真央
Bill One Engineering Unit 部長兼プロダクトマネジャー

SEとしてエンジニアのキャリアをスタートさせ、2012年以降はアジャイルやDDDなどの開発スタイルを経験。2016年にSansanに入社し、営業DXサービス「Sansan」の大阪開発拠点を立ち上げ後、チーフエンジニアリング マネジャーとしてエンジニアの組織作りを担当。 2020年以降は新規事業開発部門に移り、エンジニアリング組織の立ち上げと、クラウド請求書受領サービス「Bill One」の立ち上げに携わる。プロダクトマネジメントから開発マネジメントまで、幅広い経験を持つ。


「絶対大阪に帰りたい」入社1年後から
拠点立ち上げ開始

まずはSansanに入社してから今に至るまで、そして現在の仕事について教えてください。

Bill One Engineering Unit部長の大西真央です。営業DXサービス「Sansan」にウェブエンジニアとして携わっていました。7年前は関西支店なんてなかったので、当然表参道本社配属だったのですが、実は入社当時から大阪に帰りたいと言い続けていました(笑)。
当時部長だった藤倉からは、「結果を出して周りが認めてくれれば、大阪で働いていいよ」と言われていて、実際に2年目から関西拠点の立ち上げを行いました。そこから紆余曲折あり、やっと関西拠点が軌道に乗り始めたタイミングで、エンジニア全体のマネージメントを行うために本社に戻りました。
そのときは出張ベースで週3、4は本社、週1は大阪という感じでしたね。さらに3年半経ち、新規事業開発室に異動。このときは、クラウド請求書受領サービス「Bill One」や法人向けセミナー管理サービス「Seminar One」、クラウド契約業務サービス「Contract One」などたくさんのプロダクトを立ち上げる時期で、僕は新規開発室でエンジニア組織を立ち上げることを任されていました。その後Bill Oneが急成長したタイミングで、Bill Oneに専念し、現在に至ります。今は、Bill Oneのプロダクトマネージャーと開発部長を兼任しています。
ザッと辿るとこんな感じですね。基本はウェブエンジニアとして働いてきましたが、「立ち上げ」や「マネージメント」という観点で見ると、拠点、組織、事業すべての立ち上げに携わり、ピープルからチーム・組織、現在はプロダクトのマネージメントを行ってきました。

5年前、大阪に拠点を作りたいと始めた時、スムーズに立ち上がったのですか?

いやいや、まったく。まずSansanの認知度が関西ではほぼなく、立ち上げに必要なエンジニアの確保ができないんです。Sansanを知らない、Sansanを知ってても関西にあることを知らない、だからエージェントも紹介しないという、どうにもならない状況でした。結局、一人目が決まるまでに1年半かかりました。

そんなに。その状況をどう打開したのですか?

とにかく少しでも認知を広めるためにエンジニア系のコミュニティに出入りして、オフラインの勉強会に参加しました。参加してみると、主催者側が勉強会のスペースを確保するのに苦労しているとわかり、当社のスペースを貸して自分が登壇したりと積極的に関わって、集まった人にSansanの存在をアピールしました。その甲斐あってか、最初の一人が採用されて以降、3ヶ月後には6人のエンジニアが集まりました。

拠点づくりにあたっては認知度の低さが大きな壁だったと。

はい。しかもこれは僕が勝手に作りたいと言って始めたことで、会社としてはどうしてもやり遂げたいことではないんですよ。ですから、大きなバックアップもないですし、当然そのためのマニュアルもない。採用も会社への要望も自分で考えて発信しないと何も動かないのも、難しさでしたし、その点がおもしろかったとも思います。

拠点立ち上げでは
「ルールをつくらない」ことを重視

人が集まったあと、拠点づくりはどのように行いましたか?

僕が最初に割り切っていたのは、拠点で本社と同じ情報量や温度感を持つのは難しいだろうと言うこと。同じ方向は向きつつもどうやって拠点らしさを出すか、を意識しました。

具体的には?

わかりやすいところではオフィスづくりですね。エンジニア5〜6人の少人数組織なのを生かして一体感を感じられるような空間にしたいと思っていました。例えば、大きなディスプレイを用意して、そこに集まってコードを書いたり、ディスカッションしたり、今では本社にもありますが、壁面ホワイトボードを入れたのも関西支店が最初だったと思います。そのときに培った関西支店らしさは、人数が10倍近く増えた今でも引き継がれていると感じます。

組織づくりはどんな風に行いましたか?

スタートの段階だからこそ「ルールを作らない」ことは徹底しました。変なルールを作ってしまうと、一定数の人たちにとって、思考停止のまま物事が進んでしまう事態が起きてしまうんです。
こちらの意見も一応伝えるけどそれを採用するかしないかも含めて、自分のタスクは最終的に本人に決めてもらいました。成長するためには、経験を振り返ってそこから学びを得るしかないですから。誰かが決めたことを振り返れって言ったって、失敗したら決めた人が悪いじゃん、で終わってしまいます。成長につなげるためにも、判断する回数を増やすことが自分の役割だと思っていました。

もしも大西さんと違う判断をした場合でも?

大怪我が予測されない限り、認めていました。それで成功したらそれでいいし、失敗したら何がいけなかったかを一緒に考えるようにしていましたね。僕もそうやって育ててもらったので。

判断を任せるのは勇気もいりますね。

メンバーがルールに縛られず、想像力豊かな発想がなければブレイクスルーは起きません。任せたことで、本当に同じ人?と言うくらい成長したメンバーもたくさん見てきました。

入社半年後には、リーダー経験ができる

権限委譲についてはどう考えていますか?

基本的に小さな集合体を作った方が権限委譲しやすいと思っています。40人の組織に対して、Aさんに権限をパスするとその人に全てを網羅するスキルがないと権限委譲できないけど、10人の組織を4つにすればスキルは10人の難易度に落ちますから。それがこなせる人にはもう少し大きい集団の権限委譲をして、と段階的に行います。
そうやって小さな集合体を作って権限委譲をどんどんしていくことが、より多くのメンバーに判断の機会を与えることにつながりますし、主体性やリーダーシップを育むこと、メンバーの成長になると思っています。

リーダーシップを育てるためには何をしましたか?

それもどんどん裁量与えていくことに尽きると思います。仮に5人のチームだとしたら、3人は何らかのリーダーシップを発揮する役割になるようにしています。
しかもそれは僕からの推薦や決定ではなく、基本的にはチームで決めてもらいます。自主的に手を挙げやすい環境と、実際に多くの機会を与えることを実践しています。今は、1ヶ月に2、3人新しく人が入ってくるので、入社半年後には新人枠ではなく、ほとんどリーダー経験がある状態です。
早い時期から一定の役割を担って、事業の成長とともにその役割が大きくなっていく、つまり事業の成長と自分の成長が重なるのも、急成長している組織に所属するメリットだと思いますね。

リーダーの役割が苦手な人もいそうですが?

入社してこれが当たり前だという状況に身を置いていると、うまいことバイアスがかかるので(笑)、これが普通なら自分もやろうかとなるようです。それよりも、社内で他の組織からBill Oneに来た人の方がギャップを感じるようです。

今後さらに人が増えそうですね。

僕近いうち100人体制になると思います。ただ人が増えてもマネージャーの数は突然大幅には増えないので、圧倒的にマネージャーが足りない中で今のような形を維持するのは難しいだろうなと思っています。

何か策は考えていますか?

今イメージとしてもっているのは、チームにはマネジャーを2人つけることです。リーダーシップやものの考え方など非技術領域であるソフトスキルを中心としたマネジャーと、圧倒的にテクニカルが強いマネジャーがいてもいいのではないかと思っています。

大西さんにとっていい組織とはどんな組織でしょう。

事業の成果を最優先に各メンバー、各チームが主体的に行動して成長し、成果を実感していける組織でしょうか。エンジニア組織で言うと、個人よりもチームプレイが多いので、メンバー同士が仲間でありライバルでもある強い協力関係があることも大事ですね。 もっと言ってしまうと、いずれ卒業を考えて他社に行こうと転職活動をした時に、この組織にいたから技術が身につきステップアップできることもいい組織にいた証ですよね。その後、実際に転職をするのか、やっぱりBill Oneにいた方が成長できると考えて戻ってくるのかはさて置き。

拠点立ち上げの経験がなければ
今の自分はない

実際に経験してみて、Sansanで拠点立ち上げの面白さってどんなところにあると思いますか?

安定感のある会社にいながら、チャレンジができることですね。少なくとも僕は、拠点づくりをして自分が今まで体験したことのないことがたくさんありました。目的遂行のために、ここまで外部の他社や内部の他者を巻き込んだ経験も初めてですし、熱意を込めて伝えたら多くの人が協力してくれることを実感できたことも大きな経験でした。初めてぶつかる問題や悩みも次から次へと生まれては解決していく中で、この体験がなかったら今の自分はなかったとはっきりと言えます。
入社1年目の当時、エンジニアとしてまだまだ未成熟だった僕に対して、拠点立ち上げを任せてくれた上司にも感謝していますし、中部拠点の立ち上げにおいて、僕が培ってきたことが再現性があるかはわかりませんが、何かあればなんでも相談に乗りたいと思っています。

最後に、次々拠点が立ち上がるこのタイミングでSansanに入社するメリットはなんだと思いますか?

これだけおもしろいサービスを作る仕事を、地方でできるのは大きなメリットだと思います。あとは、拠点という規模だからこそ、すぐ近くに営業やCSがいるという他部署との距離の近さもあって、雑談ベースでプロダクトについてのさまざまな視点が得られるのもいい点だと思います。他部署や異業種とのつながりからいろいろな発見が得られますから。
そして、短期間で人数が増えたり規模が大きくなっていくにつれて、期待されたり任される役割があっという間に大きくなっていく経験も、拠点で働くおもしろさだと思います。

7月21日にSansan株式会社の中部支店の開発拠点立ち上げに関するイベントを実施します

「名古屋で働きたい」「名古屋にどんな企業があるのか知りたい」「拠点の立ち上げを経験したい」そんな方にオススメのイベントです。VPoEの西場、大阪に拠点を立ち上げた経験のある大西、名古屋で働くことを軸にした転職活動経験のある新井の3名が、それぞれの立場からSansanの中部支店で働くことのリアルをお話しします。

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こちらのページでは、技術本部で募集しているポジションについて、あらゆる情報を公開しています。各職種の情報から関連記事、概要やミッション、技術スタック、社内制度に至るまで網羅しています。Sansan技術本部の各ポジションをより具体的に知りたい方はぜひご覧ください。

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text&photo: mimi